ホームページから問い合わせが来ないときは、フォームが使えるか、問い合わせを正しく数えているかを先に確認します。そのうえで、見込み客が訪問しているか、サービス内容を判断できるか、問い合わせへ進めるかを調べます。
月間アクセス数だけで原因は確定できません。業種、商圏、問い合わせ単価、広告の有無、閲覧ページによって条件が変わるためです。送信・受信・計測の確認から始め、止まっている段階に合う改善を選びます。
最初に、問い合わせが届く状態を確認する
サイト運営者がテスト内容と実施時刻を決め、自社フォームで送信から受信まで確認します。PCとスマートフォンで入力し、送信完了の表示、管理者への通知、設定されている場合は自動返信を確認してください。
| 確認結果 | 次に確認すること |
|---|---|
| 入力・送信でエラーになる | 必須項目、入力形式、スパム対策、フォームやJavaScriptのエラー |
| 完了表示は出るが通知がない | 通知先の設定、メール送信記録、迷惑メール判定、メールサービスの設定 |
| 自動返信だけ届かない | 自動返信の設定、送信先、メールサービスの配信記録 |
| 通知は届くがGA4に記録がない | 計測タグ、同意設定、イベントの発火条件、広告ブロックの影響 |
| GA4に送信の記録があるが受信がない | イベントが何を数えているか、実際の送信記録との一致 |
通知先やメールサービスを直す場合は、現在の設定を保存してから変更します。送信元の認証やDNSの変更は、業務メールにも影響し得るため、管理者と作業範囲を確認してください。
フォームの記録を保存する場合は、問い合わせ内容に個人情報が含まれることを踏まえ、保存期間・閲覧権限・削除の担当を決めます。解析へ氏名、メールアドレス、相談本文を送らないでください。
GA4の「フォーム送信」と実際の問い合わせを分ける
GA4の拡張計測にはフォームの操作を測るイベントがあります。ただし、その記録が自社フォームの送信成功やメール受信を表しているかは検証が必要です。送信ボタンのクリック、完了画面の表示、フォーム側の成功通知を混同しないようにします。
テスト送信を実施した時刻に、イベント、フォームの送信記録、受信した通知が対応するかを確認します。フォームの方式によっては専用の計測設定が必要です。GA4の拡張計測に関する公式資料も参照してください。
電話、外部の予約サービス、LINEなどを使う場合は、サイト内フォームの件数だけで成果を判断しません。電話リンクのクリックは通話成立、予約リンクのクリックは予約完了とは異なります。計測できる行動と実際の受付結果を分けて記録します。
段階ごとの数字で、調べる場所を決める
Search ConsoleはGoogle検索の表示とクリック、GA4は設定されたサイト内の行動を確認するために使います。計測の対象や定義が違うため、両者の数値を同じ件数として直接比較しないでください。
| 段階 | 確認する数字・状態 | 調べる場所 |
|---|---|---|
| 検索に出る | 対象ページの表示回数、検索語、インデックス状態 | Search Console。必要に応じてURL検査 |
| 検索から訪問する | クリック、掲載順位、検索語に合うタイトル | Search Consoleのページ・クエリ別データ |
| サービスを検討する | サービスページへの訪問、流入元、端末 | GA4。閲覧しているページと対象顧客の一致 |
| 問い合わせへ進む | 導線クリック、フォーム到達、入力開始 | 設定・検証したGA4イベント |
| 送信・受付する | 成功した送信、通知の受信、実際の相談件数 | フォームや予約サービスの記録、受付台帳 |
計測がない場合は、設定日と計測できる範囲を記録して収集を始めます。導入前の行動が後からすべて分かるわけではありません。設定の準備はGA4・Search Consoleの導入で確認できます。
検索流入が足りない場合に確認すること
まず、狙う顧客がどのページへ来ているかを確認します。技術の調べ物で読まれる記事が増えても、発注を検討する人が増えたとは限りません。サービス、費用、対応地域、事例など、検討に使うページの流入を分けて見ます。
インデックスされていない場合は、公開状態、noindex、canonical、アクセス制限、内部リンクを確認します。検索語と内容が合っていない場合は、実際に提供できるサービスと、顧客が相談時に使う言葉を整理します。地域ページは地名を変えて量産せず、対応条件やその地域の事例など、判断に必要な情報がある場合に作成してください。
店舗や対面サービスではGoogleビジネスプロフィールの営業時間、所在地、電話、サイトリンクも確認します。ただし、すべての事業で最優先の施策になるとは限りません。検索と紹介、広告など、実際の流入を見て優先順位を決めます。
訪問はあるが、問い合わせへ進まない場合
対象顧客の訪問があるなら、料金・対応範囲・実績・相談後の流れを確認します。読者が依頼できるか判断できない情報を補い、サービスページから問い合わせへ進めるようにします。
| 確認すること | 具体的な改善 |
|---|---|
| 誰に何を提供するか分かるか | 対象、対応範囲、対象外、実施する作業を明記する |
| 予算を検討できるか | 料金例と条件、別料金になる作業を示す |
| 実績の中身が分かるか | 担当範囲、課題、行った作業、確認できる結果を説明する |
| 相談後の流れが分かるか | 何を送るか、次の連絡方法、見積もりまでの手順を示す |
| ボタンと行き先が合っているか | 相談・見積もり・予約を区別し、移動先の内容を確認する |
| スマホで操作できるか | メニュー、表、固定ボタン、入力欄の重なりを確認する |
フォームを開く人がいるのに送信が少ない場合は、エラーと入力負担を調べます。項目を一律に三つへ減らすのではなく、初回対応に必要な情報を必須にし、後から確認できる情報を分けます。詳細は問い合わせフォームの改善で確認してください。
20項目の診断チェックリスト
「未確認」を残して使います。すべてにチェックが入っても成果を保証するものではなく、調査の抜けを見つけるための一覧です。
送信・受信・計測
- PCから実際に送信し、完了表示と受信を確認した
- スマートフォンでも入力・送信・受信を確認した
- 通知先、自動返信、迷惑メールの扱いを確認した
- フォームの記録とGA4イベントの意味を照合した
- 電話・外部予約・LINEなど、フォーム以外の受付を分けて記録している
集客
- 主力のサービスページの公開・インデックス状態を確認した
- 対象ページの検索語と表示回数・クリックを確認した
- 対象顧客の検索語に答える内容がある
- 紹介、検索、広告などの流入元を分けて見ている
- 対面事業では所在地・営業時間・地域の対応条件が正確である
判断材料
- 対象顧客と提供する作業が分かる
- 料金の目安と、その料金に含む範囲が分かる
- 実績に担当範囲と具体的な説明がある
- 依頼できない条件や、追加作業の扱いが分かる
- 相談後の流れと運営者の情報が分かる
導線・操作
- 主力ページから相談先へ移動できる
- ボタンのラベルと移動先の内容が合っている
- 入力項目の必要性と、エラーの説明を確認した
- スマートフォンで文字・表・固定ボタンが重ならない
- フォーム送信後の表示と案内が分かる
改善を一つずつ記録して比較する
送信不具合、誤った計測、古い料金など、確認できた問題から直します。次に検討ページの不足と導線を改善します。リニューアルの判断は、更新機能・構造の課題と部分改修で対応できる範囲を調べてから行います。
| 記録項目 | 記入例(架空) |
|---|---|
| 観察した問題 | スマホではサービスページから問い合わせへ進むリンクを見つけにくい |
| 変更内容 | 料金と対応範囲の説明後に、相談へのリンクを追加 |
| 評価する数字 | 対象ページの訪問、相談リンクのクリック、実際の相談件数 |
| 比較の条件 | 変更日、端末、流入元、営業日、広告や他の変更の有無 |
| 次の判断 | クリックだけ増えた場合は、フォームと相談内容の一致を確認する |
少ない件数では日ごとの変動が大きくなります。観察期間は取引の検討期間とデータ量に合わせて決め、固定の日数や「何アクセスで一件」という基準だけで結論を出さないでください。
よくある質問
月300アクセスで問い合わせゼロなら、サイトが悪いのでしょうか?
アクセスの内訳と対象顧客の訪問、計測、送信状態を確認しないと判断できません。記事の調べ物と、サービス検討の訪問を分けて見ます。過去に問い合わせがあった期間や流入元との比較も使えます。
広告を出すか、リニューアルするか迷っています
広告は対象顧客の訪問を増やす手段、リニューアルはサイトの構成や更新機能を変える手段です。フォーム不具合や判断材料の不足など、確認できる問題を先に直し、足りない段階へ費用を使います。
制作会社へ何を渡せば診断できますか?
サイトURL、困っている期間、問い合わせの種類、Search Console・GA4の閲覧権限、実際の受付件数を整理します。パスワードを本文で送る方法は避け、必要な権限を持つユーザー招待などで共有してください。
原因を確認してから、改善範囲を決める
部分改修と作り直しの使い分けはリニューアル判断チェックリストを参照してください。MOTOKIの保守・運用改善では、検索・閲覧状況と運用上の困りごとを確認し、対応範囲と優先順位を整理します。

