自分でサイトを作るのが向かないケース|外注に切り替える判断

ここまで、自分でサイトを作る方法を解説してきました。最後に、逆のことを書きます。

自分で作らないほうがいい場合があります。

制作会社の立場でこう書くと売り込みに見えるかもしれませんが、逆です。相談をいただく案件の一定数が、「自分で作ろうとして半年止まっていた」というものです。その半年は取り戻せません。

判断の基準をお伝えします。

この記事で分かること

  • 自分で作らないほうがいい6つのケース
  • 時間で考えたときの損得
  • 全部を外注しない、中間の選択肢
  • 途中で切り替えるときの進め方
目次

自分で作らないほうがいい6つのケース

1|公開の期限が決まっている

開業日、展示会、採用の説明会——動かせない期日があるなら、自分で作るのは危険です。

技術的な設定は数時間で終わりますが、止まるのは中身を作る段階です。何を書くか決まらない、写真が用意できない、他の業務が入る。これで簡単に1〜2か月ずれます。

期日があるなら、外部に依頼して締切を持ってもらうほうが確実です。

2|本業が忙しい

最も多いパターンです。

「空いた時間にやろう」と考えていると、空いた時間は永遠に来ません。着手しないまま数か月経ち、気づけば1年——という結末が典型的です。

判断の目安はシンプルです。今週、3時間まとまって取れますか。取れないなら、来月も取れません。

3|予約・決済・会員機能が必要

設定を誤ると実害が出る領域です。

  • 予約が二重に入る、通知が届かない
  • 決済でトラブルが起きる
  • 会員情報が意図せず見える状態になる

いずれもお客様に迷惑がかかります。ここは経験のある人に任せてください。

4|個人情報を扱う

問い合わせフォームだけなら大きな問題にはなりませんが、顧客情報を蓄積する、応募書類を受け取るといった場合は話が別です。

サイトが改ざんされたときの影響が、自社だけで済みません。セキュリティの責任を負えるかを考えてください。

5|規制のある業種

業種知らないと違反しうること
医療機関患者の体験談は掲載できないなど
士業所属会の業務広告規程による表現の制限
採用ページ職業安定法による明示義務
food・化粧品・健康食品効能効果の表現に制限がある
不動産・金融それぞれの業法による表示規制

知らずに書いてしまうのが最も怖いパターンです。該当する業種なら、その分野の実績がある制作会社に依頼してください。

6|作ること自体が目的になりそう

意外に多いケースです。

デザインの微調整、プラグインの比較、テーマの検討——作業自体が楽しくなり、本来の目的から離れていきます。

気づいたら3か月、色と余白を調整していた。しかし記事は1本もない。これでは成果は出ません。

時間で計算してみる

感覚ではなく、数字で判断してください。

作業慣れていない人の所要時間
ドメイン・サーバーの契約と設定3〜5時間
WordPressの設置と初期設定2〜4時間
テーマ選定とデザイン調整10〜40時間(青天井になりやすい)
ページ構成を考える5〜10時間
原稿を書く(10ページ)30〜50時間
写真の準備5〜15時間
調べ物・つまずきの解消10〜20時間
合計65〜144時間

その時間を本業に使ったら、いくらになりますか。

時給換算で3,000円なら、20万〜43万円分です。制作費が40万〜100万円だとしても、差は思うほど大きくありません。しかも外注なら、その時間で本業を進められます。

逆に、時間に余裕がある、学習も兼ねている、本業の単価が高くない——という状況なら、自分で作る合理性は十分あります。

全部を外注しない、という選択

「自分で作る」か「全部任せる」の二択ではありません。分担するのが最も現実的です。

工程おすすめの担当理由
ドメイン・サーバーの契約自分名義は必ず自社に。作業は30分
サイトの設計・構築外注やり直しがきかない部分
デザイン外注時間が青天井になりやすい
会社概要・実績などの原稿自分事実を書くだけ。自社しか知らない
トップ・サービス紹介の原稿外注読ませる設計が必要
公開後の記事追加自分ここを自分でやれると費用が抑えられる

この分担が、費用と時間のバランスとしては最も現実的です。

特に最後の行が重要です。公開後に自分で記事を追加できる状態にしておけば、運用コストは大きく下がります。依頼するときは「自社で更新できる範囲」を明確に伝えてください。

途中で切り替える場合

作り始めたものの進まない、という状態なら、早めに切り替えてください。

引き継げるもの

  • ドメイン(そのまま使える)
  • サーバー(契約はそのままで作業だけ依頼できる)
  • 書いた原稿・集めた写真
  • 参考サイトのメモ、載せたい内容のリスト

ここまでやった作業は無駄になりません。むしろ、自分で触ってみた経験があると、制作会社との打ち合わせがはるかにスムーズになります。

相談するときに伝えること

  • どこまで進んでいるか(ドメイン・サーバー・WordPressの有無)
  • 何で止まったか
  • 公開後、自分でどこまで更新したいか
  • 予算とスケジュール

「途中まで自分でやった」ことを隠さないでください。むしろ有利な材料です。要件がはっきりしているぶん、見積もりの精度も上がります。

依頼の進め方はホームページ制作会社の選び方相見積もりの取り方にまとめています。費用の目安は制作費用の相場をご覧ください。

よくある質問

Q. 途中まで作ったサイトを引き継いでもらえますか?

可能です。ただし作り直したほうが早い場合もあります。途中の状態を無理に活かすと、かえって工数が増えることがあるためです。判断は実際に見てもらってください。

Q. 自分で作ったサイトの保守だけ頼めますか?

対応している会社は多くあります。更新作業、バックアップ、障害対応を任せて、記事は自分で書くという形です。契約時に確認すべき項目は保守契約に含まれるべき項目にまとめています。

Q. 一部だけ手伝ってもらうことはできますか?

できます。デザインだけ、初期設定だけ、原稿だけ——という依頼を受ける会社もあります。全部を頼む前提で相談する必要はありません。

Q. 自分で作るのは無駄でしたか?

無駄ではありません。仕組みを理解している発注者は、良い発注ができます。「これは簡単」「これは手間がかかる」が分かるだけで、見積もりの妥当性も判断できるようになります。

まとめ

  • 期限がある、本業が忙しい——このどちらかなら外注を検討
  • 予約・決済・個人情報・規制業種は、経験のある人に任せる
  • 自分で作ると65〜144時間。その時間の価値で判断する
  • 二択ではない。契約と原稿は自分、設計とデザインは外注が現実的
  • 公開後に自分で記事を追加できる状態にしておくと運用費が下がる
  • 途中まで作った経験は無駄にならない。良い発注者になれる

自分で作る場合の手順は自分でホームページを作る方法から、外注する場合は発注先の比較からご覧ください。

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