ドメイン名は、一度決めるとまず変えません。
変えるということは、それまでに積み上げた検索評価を失い、名刺やパンフレットに刷った文字をすべて刷り直すということです。実質的に、やり直しがきかない決定だと考えてください。
とはいえ、悩みすぎて何週間も止まるのも問題です。この記事では7つの基準を示すので、これに沿って30分で決めてください。
この記事で分かること
- ドメイン名を決める7つの基準
- 後から後悔しやすいパターン
- 希望の名前が取られていたときの対処
7つの基準
1|口頭で伝えられるか
最も実用的な基準です。電話で「ホームページのアドレスは○○です」と言ったとき、相手が正しく入力できるか。
| 伝えにくい | なぜ |
|---|---|
| ハイフンが入っている | 「ハイフン」と言わないと伝わらない。位置も説明が要る |
| 数字が混じる | 「1」か「i」か、「0」か「o」か区別がつかない |
| 長い | 覚えられない。聞き返される |
| 同音異義がある | 「サイト」なのか「site」なのか |
実際に声に出してみてください。言いにくければ、その名前は日常的に不便です。
2|短いか
目安は15文字以内、できれば10文字前後です。
長いと入力ミスが増え、名刺やチラシに載せたときも読みにくくなります。会社名が長い場合は、略称や通称を使うことを検討してください。
3|綴りに迷わないか
ローマ字表記が複数ある言葉は避けたほうが無難です。
- 「おおの」→
ono/oono/ohno - 「しんじゅく」→
shinjuku/sinzyuku - 「ふじ」→
fuji/huzi
どうしても使いたい場合は、一般的な表記を選ぶか、間違えやすい綴りのドメインも押さえて転送する方法があります。
4|事業が変わっても使えるか
見落とされやすい基準です。
地名やサービス名を入れると分かりやすくなりますが、事業が広がったときに足かせになります。
| 例 | 起きうること |
|---|---|
shibuya-cafe.com | 2店舗目を別の街に出したとき、合わなくなる |
tokyo-reform.com | 新築も手がけるようになったとき、狭く見える |
◯◯-blog.com | 事業サイトに育ったとき、ブログという語が残る |
迷ったら、社名や屋号をそのまま使うのが最も安全です。事業内容が変わっても、社名は残ります。
5|他と紛らわしくないか
決める前に、その名前で検索してみてください。
- 同名・類似名の会社やサービスが既にないか
- 商標として登録されていないか
- まったく別の意味を持つ言葉ではないか
有名なブランド名に似せるのは避けてください。紛らわしいドメインは、法的な問題に発展する可能性があります。
6|意図しない読み方にならないか
単語をつなげたとき、区切りによって別の意味に読めることがあります。英語圏でよく知られた失敗例がいくつもあります。
単語の切れ目が分かりにくい場合は、ハイフンを1つ入れるという判断もあります(基準1とのトレードオフです)。
7|末尾(.com など)が用途に合っているか
迷ったら .com で問題ありません。日本の法人なら .co.jp も有力です。
種類ごとの違いは.com / .jp / .co.jp の違いと選び方で解説しています。
後悔しやすいパターン
| やりがちなこと | 後で起きること |
|---|---|
| キーワードを詰め込む ( tokyo-cheap-reform-service.com) | 長い、覚えられない、SEOの効果もほぼない |
| 流行りの言葉を入れる | 数年で古く見える |
| 希望が取られていたのでハイフンで妥協 | 本家と間違えられる。口頭で伝えにくい |
| 安いからと珍しい末尾を選ぶ | 更新料が高い、信頼されにくい場合がある |
| 個人名にする(法人の場合) | 代表が変わったときに困る |
1行目について補足します。ドメイン名にキーワードを入れると検索で有利になる、という話は現在ほとんど効果がありません。それより覚えやすさと伝えやすさを優先してください。
希望の名前が取られていたら
よくあることです。次の順で検討してください。
| 対処 | 評価 |
|---|---|
| 末尾を変える(.com → .jp / .co.jp / .net) | 最も無難 |
語を足す(◯◯-design.com のように業種を添える) | 良い。意味が通れば自然 |
| 別の名前を考え直す | 時間はかかるが、良い結果になることも |
| ハイフンで区切って似せる | 避ける。本家と間違えられる |
| 取得済みの所有者から買う | 高額になりやすい。特別な理由がなければ不要 |
下2つは避けてください。特に、既に使われている名前に無理に似せるのは、トラブルの元です。
決める手順(30分)
- 候補を5つ書き出す(社名そのまま、社名の略、社名+業種 など)
- それぞれ声に出して読む。伝えにくいものを消す
- 残ったものを検索。紛らわしいものがあれば消す
- 取得サービスで空き状況を確認
- 空いているもののうち、最も短くて伝えやすいものに決める
1日以上悩まないでください。完璧な名前を探すより、基準を満たすものを選んで先に進むほうが価値があります。
よくある質問
Q. 日本語のドメインはどうですか?
会社名.jp のような日本語ドメインも取得できます。覚えやすい反面、コピーすると長い記号列に変換される、メールアドレスに使いにくいといった不便があります。事業用途では英字をおすすめします。
Q. ハイフンは絶対にだめですか?
だめではありません。単語の切れ目が分かりにくいときは、1つ入れたほうが読みやすくなります。避けたいのは、2つ以上入れることと、他社に似せるために使うことです。
Q. ドメイン名は検索順位に影響しますか?
ほとんど影響しません。かつてはキーワードを含むドメインが有利とされましたが、現在その効果は限定的です。中身の質のほうが圧倒的に重要です。
Q. 後から変えたくなったらどうしますか?
新しいドメインを取得し、旧ドメインから転送(301リダイレクト)します。検索評価はある程度引き継げますが、完全ではありません。名刺や印刷物の変更も必要です。避けられるなら避けたい作業です。
まとめ
- 最優先は口頭で伝えられるか。声に出して確かめる
- 15文字以内、できれば10文字前後
- 地名やサービス名は、事業が変わったときに足かせになる
- 迷ったら社名・屋号をそのまま
- キーワードの詰め込みはSEOに効かない。覚えやすさを優先
- 取られていたら末尾を変える。無理に似せない
名前が決まったら、独自ドメインの取り方に進んでください。
