コーポレートサイトのページ構成は、誰が訪れて、何を確認し、どこへ進むかから決めます。全社共通の「必須6ページ」という決まりはありません。会社情報、事業内容、連絡手段、個人情報の扱いを確認し、採用や実績などを目的に応じて追加します。
この記事では中小企業の会社サイトを想定し、基本情報の一覧、ページを分ける判断、制作会社に渡せる構成表の例をまとめます。業種や取引方法による表示義務は、個別に確認してください。
まず揃える基本情報とページの役割
| ページ・情報 | 読者が確かめること | 主な掲載内容 |
|---|---|---|
| トップ | 何を頼める会社か、どこへ進むか | 対象顧客、事業の概要、サービス・会社情報・相談へのリンク |
| 事業・サービス | 自分の依頼に対応しているか | 対象、提供内容、対応範囲、条件、進め方 |
| 会社概要 | どの事業者が運営しているか | 正式名称、所在地、代表者、事業内容、連絡先、必要な許認可 |
| お問い合わせ・連絡先 | どの方法で相談できるか | 受付方法、必要な情報、対応時間、実際に守れる返信目安 |
| 個人情報の取扱い | 送った情報が何に使われるか | 利用目的、取扱いの方針、必要な窓口や各種情報 |
| お知らせ | 営業・提供条件に変更がないか | 休業、移転、重要な更新など。発信する担当がいる場合に設置 |
これは情報を洗い出すための一覧です。各行を必ず独立したページにする必要はありません。小規模なサイトなら、トップに会社情報と連絡先をまとめる構成もあります。お知らせも、発信する情報がなければ無理に作りません。
個人情報の扱いは「ページ名」だけで判断しない
問い合わせフォームなどで本人から直接個人情報を取得する場合は、原則として利用目的をあらかじめ明示する必要があります。個人情報保護委員会の入力画面での利用目的の明示に関するFAQで確認できます。
「プライバシーポリシー」というページがあるだけで必要な対応が済むわけではありません。フォームの近くで利用目的を確認できるか、実際の利用・委託・外部送信などと説明が一致するかを確認します。取得する情報や利用サービスに応じた確認は、プライバシーポリシーとCookie対応も参照してください。
問い合わせ前の判断材料として追加する情報
| 情報 | 書く内容 | 独立ページにする判断 |
|---|---|---|
| 料金・費用 | 税込・税別、含む作業、別費用、価格が変わる条件 | 条件やプランが多ければ分ける。少なければサービス内に掲載 |
| 実績・事例 | 課題、担当範囲、実施内容、確認できる結果 | 件数が増える場合は一覧と詳細を用意 |
| お客様の声 | 本人の発言、依頼前の状況、掲載許可の範囲 | 件数と内容に応じて事例内へ掲載 |
| よくある質問 | 実際に聞かれる条件、対応範囲、申し込み後の手順 | サービスごとの質問は該当ページ内に置く |
これらは問い合わせ数の増加を保証する情報ではありません。読者が依頼条件を判断できるようにするために用意します。実績や声がまだなければ、架空の事例を作らず、作業手順、対象条件、担当者の説明で判断材料を補います。
料金が案件ごとに変わる場合は、「何を確認すると見積もりが出るか」を書きます。実例の金額を掲載するときは、作業範囲、時期、掲載許可を確認してください。
採用・地域対応・複数サービスに必要なページ
問い合わせと採用を同じサイトで扱うことはできます。訪問者が目的別に進めるように、メニューと申し込み先を分けてください。
- 採用:募集職種、条件、仕事の内容、選考の流れ、応募先。募集が終了したら更新する。
- 地域対応:実際の対応地域、出張・訪問の条件、アクセス。地域名だけを差し替えたページを増やさない。
- 複数サービス:対象顧客や依頼条件が異なるものは、個別ページを検討する。
- 技術・専門情報:取引の判断に必要な仕様、資料、FAQを、根拠と更新担当付きで掲載する。
詳細は採用サイトのコンテンツと業種別のサイト設計を参照してください。
ページを分ける・まとめる・作らない判断
次の3点で判断します。
- 読者や申し込み条件が違うか。違う場合は、別のページにすると説明を整理しやすい。
- 固有の情報が十分にあるか。ほぼ同じ説明なら、一覧や既存ページの中にまとめる。
- 公開後に誰が更新するか。担当が決まらない募集・料金・ニュースは、運用方法から決める。
サービスが2つあるから必ず2ページ、実績が30件あるから必ず30ページ、という決め方はしません。読者が比較する情報と、内容の違いを確認します。
ブログやHTMLサイトマップも、利用目的があれば残せます。記事の更新頻度だけで不要と判断せず、現在も正しい情報か、検索やリンクから読まれているか、案内の役割があるかを確認してください。
制作会社へ渡すページ構成表の例
以下は、法人向けに2つのサービスを提供する会社を想定した記入例です。実在する会社の実績ではありません。
| ページ | 読者と目的 | 掲載する情報 | 更新担当・頻度 |
|---|---|---|---|
| トップ | 初めて訪れる取引候補へ案内 | 2サービスの概要、会社概要、相談へのリンク | 営業/サービス変更時 |
| サービスA | Aの依頼を検討する担当者 | 対象、条件、仕様、費用の決まり方、FAQ | サービス責任者/条件変更時 |
| サービスB | Bの依頼を検討する担当者 | Aとの違い、対象、進め方、相談先 | サービス責任者/条件変更時 |
| 実績一覧・詳細 | 同じ条件に対応できるか確認 | 公開許可のある事例、当社の担当範囲 | 営業/掲載許可後に追加 |
| 会社概要 | 取引先情報を確認 | 正式名称、所在地、連絡先、許認可 | 総務/変更時 |
| お問い合わせ | 見積もりに必要な情報を伝える | 用件別の受付、利用目的、送信後の案内 | 営業/受付条件変更時 |
| 個人情報の取扱い | 取得情報の扱いを確認 | 実際の運用に合う説明と窓口 | 管理担当/運用変更時 |
表には、ページの優先度、原稿・写真の有無、確認担当、提出日を加えて制作会社へ渡せます。原稿・写真素材の準備と合わせて進めてください。
ページ数と見積もりは、型・内容・入力作業を分ける
同じ型で作る実績詳細30件でも、入力、画像調整、文章確認、移行作業は発生します。「型が1種類だから1ページ分の作業」とは限りません。
見積もり依頼では、次を分けて伝えてください。
- デザイン・実装する型:トップ、サービス詳細、実績一覧、実績詳細など。
- 公開する件数:サービス2件、既存事例30件、新規原稿5件など。
- 原稿と画像:支給、編集、取材、撮影、移行のどこを依頼するか。
- 更新機能:自社で追加・変更する情報と、制作会社へ依頼する情報。
- 確認範囲:PC・スマホ、フォーム、リンク、既存URLの引き継ぎ。
ページ数だけから一律の費用を示すことはできません。ホームページ制作費用と相見積もりの取り方で条件を揃えて比較します。
公開前の確認項目
- トップから、サービス・会社情報・問い合わせに進める。
- 各サービスで対象、条件、費用の決まり方が分かる。
- 所在地、連絡先、許認可、募集条件が現在の情報になっている。
- 実績、写真、取引先名、社員紹介に必要な掲載許可がある。
- スマホで本文が読め、表・メニュー・ボタンが使える。
- フォームからテスト送信し、担当者の受信と送信者への案内を確認する。受付時間・返信目安が実際の運用と一致する。
- 公開後の更新担当と、古くなった情報を直す方法が決まっている。
フォームの入力項目は、対応に必要なものを見極めます。数だけを一律に減らすのではなく、問い合わせフォームの改善で必須項目と任意項目を整理してください。
ページ構成の整理を相談する
現在のサイトURL、主なサービス、想定する読者、問い合わせと採用の優先度、更新できる担当者を共有いただくと、必要なページを検討できます。MOTOKI合同会社への制作・改善の相談では、構成と更新方法を合わせて確認します。
よくある質問:コーポレートサイトに必要なページを決めるとき
コーポレートサイトには、必須のページがありますか?
全社共通のページ数では決めません。会社情報、サービス、連絡手段など、読者が確認する情報を揃えます。業種や取引方法に応じた表示義務は別に確認してください。
基本情報は、すべて独立したページにする必要がありますか?
必要ありません。情報が少なければ、トップやサービスページにまとめられます。読者・条件・説明内容が異なる場合に独立ページを検討します。
プライバシーポリシーのページがあれば、個人情報の対応は済みますか?
済みません。フォームで情報を取得する際の利用目的の表示と、実際の利用・管理方法を合わせて確認してください。ページを設置したことだけで対応済みとは判断できません。
ページを分けるか、まとめるかは、どう判断しますか?
読者や申し込み条件の違い、固有情報の量、更新担当の3点で判断します。ほぼ同じ説明はまとめ、異なる依頼条件は比較できるよう整理します。
採用や地域対応のページで、気をつけることは?
採用と営業の窓口を分け、募集終了時に情報を更新します。地域ページには実際の対応範囲や訪問条件を書き、地名だけを差し替えて増やさないようにします。
ブログやHTMLサイトマップは、不要ですか?
不要とは限りません。更新頻度だけで削除せず、情報の正確さ、閲覧状況、必要なページへの案内に役立っているかを確認します。
制作会社に渡す構成表には、何を書きますか?
ページごとの読者・目的、掲載情報、更新担当に加え、優先度、素材の有無、確認担当、提出日を書きます。作るページ名だけでなく、原稿を用意できるかも共有してください。
見積もりを依頼するときは、何を分けて伝えますか?
デザインの型と掲載件数を分け、原稿・画像の作成や移行、更新機能、公開前の確認をどこまで依頼するか伝えます。同じ型でも入力・確認作業は件数に応じて発生します。
実績や写真を載せるときの注意点は?
掲載許可の対象を確認し、取引先名、写真、社員の紹介文などに許可の範囲を超える情報がないか見ます。実績では自社の担当範囲と実施時期も明記してください。
公開前には、何を確認しますか?
主要ページへ進めるか、掲載情報が最新か、スマートフォンで読めるかを確認します。フォームは送信完了画面だけでなく、担当者が受信し、案内した手順で対応できるところまで確認してください。

