解体工事会社のホームページは、対応する建物と地域、見積もりで確認する条件、工事の進め方、許可・登録と相談先が分かる構成にします。坪単価だけでは現地の条件を判断できないため、何を調べてから見積もるかを説明します。
この記事は、解体工事会社でサイト制作・リニューアルを発注する方に向けたガイドです。解体工事そのものの相場や個別の補助金額を示すのではなく、掲載内容と更新の担当、制作見積もりの比較方法を整理します。
対応工事と、受け付ける相談を決める
住宅の建て替え、空き家、店舗の内装、法人施設では確認する内容が違います。木造・鉄骨・RC・内装などの対応範囲と地域を、現在の施工体制で確認します。元請の工事相談と協力会社としての取引相談、採用も区別して案内します。
初回の問い合わせを現地調査の予約として受けるのか、日程を相談してから決めるのかを明示します。調査・見積もりに費用がかかる条件や、依頼者が準備する資料も、実際の受付に合わせて書きます。施主を相続人だけに限定したり、全員が価格を最優先すると決めつけたりしない構成にします。
必要ページと掲載する情報
少ない原稿を細かく分割せず、会社の案内、工事内容、相談方法から揃えます。下表のURLは構成例であり、すべてを独立ページにする必要はありません。
| 掲載場所・URL例 | 掲載する内容 | 原稿で確認する資料 |
|---|---|---|
| トップ `/` | 対応工事・地域、会社情報と相談の入口 | 現行の事業案内と連絡先 |
| 工事案内 `/service/` | 建物・構造・規模、撤去する範囲と残す範囲 | 工事担当の説明、受注条件 |
| 費用案内 `/price/` | 見積項目、適用条件、別途費用、税表示 | 実際の見積様式と価格資料 |
| 事例 `/works/` | 建物条件、作業範囲、工期、引渡し状態 | 案件記録、写真、掲載承認 |
| 流れ・近隣案内 `/flow/` | 現地調査、説明・手続き、近隣対応、工事後の確認 | 実際の担当と進め方 |
| 会社案内 `/company/` | 商号、所在地、許可・登録、担当体制 | 現行の会社資料と許可・登録資料 |
| 制度案内 `/hojokin/` | 掲載する場合の自治体公式リンク・年度・確認日 | 当該自治体の現行制度 |
| 相談 `/contact/` | 受付時間、連絡方法、相談内容と個人情報の扱い | 受付担当と運用方針 |
石綿の調査・除去、廃棄物の運搬・処分は、自社と委託先の担当範囲を確認して掲載します。「すべて自社対応」と書く前に、契約・許可・実際の体制を照合します。工事前から残っている家具等も、建物の解体で発生する廃棄物と同じ扱いと決めず、相談時の確認事項にします。
更新機能と相談フォームを準備する
事例や制度情報を誰が更新するかを先に決めます。自社入力なら説明項目を揃え、制作会社に更新を頼むなら作業範囲・費用・依頼方法を契約で確認します。WordPressを入れるだけで原稿の確認や制度の更新が済むわけではありません。
| 機能・仕組み | 用意する条件 | 制作時に確認すること |
|---|---|---|
| 施工事例の入力画面 | 継続して承認済み案件を追加する | 構造・面積・施工範囲・時期・写真説明を入力できるか |
| 工事・地域の案内 | 対応条件が異なる工事や地域がある | 実際の受注範囲を更新できるか。地名だけの同内容ページを増やさない |
| 制度情報の管理 | 更新担当と確認日を決めて掲載する | 受付終了時の修正、公式リンク、確認期限の管理 |
| 相談フォーム | Webで相談を受け付ける | 送信先、完了表示、迷惑メール対策、添付の形式・容量・保管方法 |
フォームは氏名、連絡方法、工事の地域、建物の種類、相談内容など、受付に必要な項目から組みます。構造や面積が分からない人には「不明」を選べるようにし、写真添付も必要に応じて任意にします。詳細住所や権利関係の書類は、初回から一律に公開フォームへ送らせず、確認後の安全な受け渡し方法を決めます。
工事相談の記入例(架空):「戸建ての解体を検討しています。場所は○○市、木造と聞いていますが図面での確認はできていません。面積と築年は不明です。塀は残す予定で、室内の家具についても相談したいです。まず現地調査の可否と費用、必要な資料をメールで教えてください。」この例を実際の案件や見積条件として掲載しません。
施工事例と工事費の条件を揃える
工事前・作業中・引渡し後の写真に、何を行ったかを添えます。地中の状況など写真だけで分からないことを「問題なし」と断定せず、確認できた範囲を記録します。自社が下請として担当した事例は、その担当範囲が伝わるようにします。
| 事例に記入する項目 | 公開原稿で確認する内容 |
|---|---|
| 建物と面積 | 構造、階数、解体部分の床面積。敷地面積・延床面積・坪数を混同しない |
| 施工範囲 | 建物、基礎、塀、樹木、設備等の撤去対象と残した対象 |
| 現場条件 | 接道、搬入、周辺建物、実施した養生・近隣案内の範囲 |
| 調査と手続き | 実施した事前調査と担当、案件で行った手続き。書類の個人情報は公開しない |
| 工期と引渡し | 実際の期間、変更理由、整地等の仕上げ。別案件への日数保証にしない |
| 費用 | 掲載できる税込金額、含む作業、別途となった項目、施工時期 |
| 写真と承認 | 撮影者の権利、発注者の承認、隣家・表札・車・人物の公開範囲 |
坪単価を載せる場合は、対象構造、面積の算定方法、数量条件、養生・処分・付帯物等の含有範囲、税と適用時期を併記します。残置物、石綿の調査・除去、地中障害、手作業や搬入制限など、追加確認で金額が変わる条件も近くに置きます。実際の見積もりで確認できない金額を、一般相場として作りません。
近隣対応は、説明の時期と担当、工事時間、相談先など実施できる内容を書きます。「騒音なし」「苦情ゼロ」の保証に置き換えず、変更時に誰が連絡するかも決めます。
トップページと写真の見せ方
第一画面で、会社名、対応する工事と地域、相談の入口を確認できるようにします。費用を先に見せる場合も、適用条件まで読める配置にし、坪単価だけで工事総額と誤解させないようにします。
対応工事や費用条件を表で整理し、現地調査の相談へ案内する構成例です。
この構成例の表は、費用の適用条件や対応工事を整理する場所として使えます。写真の下には現場の状況と実施した内容を短く添え、スマホでも条件を読んでから相談へ進める順序を確認します。写真が少ない場合は、確認済みの工事案内や相談の流れから公開し、説明用画像は施工実績と区別します。
掲載内容と制作・更新の分担を整理したい場合は、SHIKUMIを運営するMOTOKI合同会社へサイト制作・リニューアル・運用について相談できます。対応する工事・地域、許可等の資料、公開できる事例、制度情報の更新担当と現在のサイトを添え、必要な制作範囲を確認します。
許可・登録と石綿調査の掲載を確認する
会社案内の許可・登録は、名称、行政庁、業種・区分、番号、期限を資料と照合します。工事を行うための手続きと、ホームページに何を載せるかを分けて確認します。
| 確認する制度 | 条件と区別 | サイト原稿で確認すること |
|---|---|---|
| 建設業許可 | 建築一式以外は、1件の請負代金が税込500万円未満の軽微な工事のみを営む場合に許可の例外がある | 解体を請け負う業種と実態を確認。支給材料や契約分割の扱いも確認する |
| 解体工事業登録 | 原則、営業する区域を管轄する都道府県ごとの登録。土木工事業・建築工事業・解体工事業の建設業許可を受けた者は登録対象から除かれる | 本社所在地だけで判断せず、工事を行う区域と登録・許可の現行資料を照合する |
| 標識 | 建設業法第40条は店舗と元請現場、建設リサイクル法第33条は登録業者の営業所と解体現場への掲示を定める | これらの条文はホームページへの標識掲載義務を定めていない。番号等は取引前の確認情報として掲載する |
| 石綿事前調査・報告 | 事前調査は原則として規模にかかわらず必要。建築物解体では対象床面積80㎡以上などが結果報告の対象 | 「小規模なら調査不要」と書かない。調査者、報告、除去の担当範囲を分ける |
登録の例外は建設リサイクル法第21条・33条、許可・標識は国土交通省の許可案内と建設業法第40条で確認しました。支給材料と分割契約の合算は施行令第1条の2に定めがあります。分割に正当な理由がある場合等の条件を含め、受注する工事に応じて許可窓口で確認します。
石綿の事前調査と報告の公式案内では、建築物改修や対象工作物の工事は税込100万円以上などが報告対象です。建築物は2023年10月1日以降着工の工事から有資格者の調査が必要です。工作物の資格要件も2026年1月1日以降着工分から対象区分に応じた確認が必要です。写真だけで石綿の有無や除去の可否を判定する案内にしません。
建設リサイクル法の届出は石綿の結果報告と別の手続きです。国土交通省の届出案内では、特定建設資材を用いた建築物の解体で床面積の合計80㎡以上等が対象で、発注者・自主施工者が着手7日前までに届け出ます。サイトには実際の説明・手続きの分担を掲載し、問い合わせだけで必要な手続きが完了する表現を避けます。以上は2026年10月4日に公式資料で確認しました。
補助金の案内は更新できる範囲にする
補助金ページは全社の必須機能ではありません。対応地域の制度を確認し、更新できる担当がいる場合に掲載します。個別の受給や集客成果を約束せず、利用の判断は自治体の現行窓口へ案内します。
掲載する場合は、次の項目を同じ場所にまとめます。
- 自治体名、制度名、対象年度、公式ページと確認日
- 対象となる所有者・建物・工事・事業者の条件
- 申請期間、予算上限による終了等の公式案内
- 契約・着工との前後関係、交付決定等の確認先
- 金額を転載する場合の算定条件と上限
- 更新担当、次の確認日、受付終了時の修正方法
自社で最新情報を維持できない場合は、自治体の公式案内へのリンクと問い合わせ先を掲載する方法もあります。申請期限や着工前の条件を確認せずに、「工事後でも申請できる」「必ず利用できる」と案内しません。このガイドでは自治体別の現行補助額は掲載していません。
公開前に確認する原稿と導線
- 工事案内と事例が、実際の対応構造・地域・担当範囲と一致している
- 面積、価格に含む範囲、追加条件、税、施工時期を同じ箇所で確認できる
- 許可・登録・調査・除去・廃棄物処理の担当を混同していない
- 制度情報に確認日と公式リンクがあり、期限切れの案内を残していない
- 写真の承認、住所・人物・隣家等の公開範囲を確認した
- スマホで表の右端まで読め、電話・相談ボタンと本文が重ならない
- 受付先、返信担当、更新担当、更新費用と引き継ぎ方法を決めた
フォームの送信試験は、会社が許可した検証用の宛先とデータで行います。公開後は問い合わせ件数だけでなく、対応可能な相談か、現地調査へ進んだかも確認し、原稿の不足を見直します。
ホームページ制作費を比較するための準備
制作費は、原稿、事例の整理、撮影、更新画面、フォーム、移行・保守の範囲で変わります。このガイドでは根拠のない「解体業なら何万円」という価格帯を置かず、同じ条件の見積もりを比較します。
| 見積項目 | 依頼前に決めること | 比較する条件 |
|---|---|---|
| 原稿と確認 | 工事説明・制度・許可情報を誰が確認するか | 取材、原稿作成、法令情報の確認・更新の担当範囲 |
| 写真と事例 | 使用できる写真、移す案件と資料の量 | 撮影・加工・事例入力・掲載承認の分担 |
| 更新と受付 | 自社更新する項目、相談経路、添付の有無 | 入力画面、権限、操作説明、送信設定・検証 |
| リニューアル | 残すURL、移行する内容、転送の必要箇所 | 移行・301・検索設定の対象と公開後確認 |
| 公開後の管理 | 更新・バックアップ・復旧・所有権 | 継続費、追加費用、解約時のデータと権限の引き渡し |
一般の予算整理はホームページのリニューアル費用、年間の管理は維持費の考え方で確認できます。工事費の概算シミュレーターは、入力条件・計算根拠・対象外・更新担当を用意できる場合に検討し、初期公開の必須機能としません。
依頼から公開までの進め方
- 受け付けたい工事・地域・相談と、既存サイトの課題を整理する。
- 許可・登録資料、案件記録、承認済み写真、見積様式を集める。
- ページの役割、更新担当、初回の相談項目と送信先を決める。
- 同じ資料で制作範囲・確認工程・継続費の提案を比較する。
- 工事担当が原稿を確認し、PC・スマホ・受付・転送・管理権限を検証して公開する。
制作会社への依頼メモ例(架空):「木造住宅の相談受付が主目的です。既存事例は掲載承認のある分だけ移し、構造・施工範囲・写真説明を自社で入力したいです。補助金は公式リンクの案内から始めます。原稿確認と更新の分担、初期費用、継続費、既存URLの移行・転送、解約時の引き渡しを分けて提案してください。」RFPの書き方と引き継ぎチェックリストも使えます。
よくある質問
補助金ページや坪単価表は必須ですか?
実際の情報を確認・更新できるかで決めます。金額を掲載しない場合も、見積もりに必要な条件と追加確認の流れは案内できます。古い補助金や適用条件のない単価を残すより、確認先と担当を明確にします。
施工写真が少なくても公開できますか?
確認済みの工事案内、会社情報、相談の流れから構成できます。図や説明用画像は実際の施工事例と区別し、許可のない写真や架空の実績を追加しません。
登録番号を載せれば石綿除去も自社対応と書けますか?
解体工事業登録だけでは、その表示の根拠になりません。調査・報告・除去の担当と資格、廃棄物の処理体制を別に確認し、自社が行う範囲と委託する範囲を明示します。
制作会社の候補は工務店・建設会社の制作会社比較、画面の参考は建設・土木・電気設備工事のデザイン事例へ案内しています。掲載例の見た目や会社名だけで解体業の実績・対応を判断せず、必要な制作範囲を確認します。関連する工務店・建設会社と造園・外構のガイドも参照できます。

