印刷会社のホームページを、これから作るか作り直す方に向けた記事です。
ネット印刷との違いの示し方・種類別の入口と入稿の案内・見積もりフォームの項目・周辺サービスの見せ方をまとめます。
結論は、最初の画面で「相談して作り納品まで見る会社」だと伝え、印刷物の種類ごとに入稿と見積もりへ進める形にすることです。
読み終えたときに、制作会社の見積もりの内容が判断できる状態になることを目指しています。
- 1. このサイトで何が決まれば成功か
- 2. ディレクトリ構成(ページの一覧)
- 3. 必要な機能
- ネット印刷との違いを最初の画面で示す
- 印刷物の種類別の入口と入稿の案内
- 見積もりフォームの項目
- デザイン・Web制作など周辺サービスの見せ方
- 4. 見た目・レイアウトの方向性
- 5. よくある失敗
- 6. 費用を見積もる前に決めること
1. このサイトで何が決まれば成功か
印刷物を発注したい担当者が「この会社に頼めるか」と「何を伝えれば見積もりが出るか」をつかみ、見積もりの依頼か相談に進めることを目指します。
印刷会社を探す人は、ネット印刷の価格を知ったうえで「相談しながら作りたい」「数量や仕様が特殊」という理由で来ます。
そのため、価格だけで競わず、相談できることと納品まで見ることを最初の画面で伝えてください。
もう1つの読者は、すでに取引のあるお客様で、入稿の方法やテンプレートを探しに来ます。
この2つの読者に向けて、見積もりと入稿の2つの出口を全ページに置きます。
公開後は、見積もりフォームの件数を印刷物の種類ごとに数え、どの案内が足りないかを見ます。
ページ名を決めるときの例
「地域名+印刷会社」「冊子印刷+相談」「小ロット+パッケージ印刷」などは、ページの内容を考える際の例です。
対応できる用紙と加工・最小の部数・校正の回数・納品の範囲など、実際に提供している内容を具体的に書きます。
検索の需要や順位は別に確かめ、条件を載せるだけで受注が増えるとは断定しません。
2. ディレクトリ構成(ページの一覧)
ページ構成とURLの案です。
扱う印刷物の種類、設備、デザインやWeb制作をやっているかに合わせて選びます。
すべてのページを一律に足す必要はありません。
印刷物の種類ごとにページを作るほど更新の手間が増えるので、発注前に決めておく5つのことで更新する人を先に決めてください。
| ページ | 載せる内容 | 更新の担当 |
|---|---|---|
| トップ(/) | ネット印刷との違い、印刷物の種類の入口、見積もりと入稿のボタン | 営業 |
| 印刷物の種類一覧(/product/) | チラシ・名刺・冊子・封筒・パッケージなどの一覧と、対応できる範囲 | 営業 |
| 種類別ページ(/product/〇〇/) | 用途、用紙と加工の例、最小部数、納期の目安、入稿の形式、見積もりへの導線 | 営業・製造 |
| 入稿ガイド(/guide/) | 受け付けるデータの形式、塗り足し、色、フォント、送り方 | 製造(プリプレス) |
| テンプレート(/guide/template/) | サイズごとのテンプレートのダウンロード、対応ソフト | 製造(プリプレス) |
| 見積もり(/estimate/) | 部数・サイズ・用紙・納期を入れるフォーム、返答までの日数 | 営業 |
| ご注文の流れ(/flow/) | 相談から校正、印刷、納品までの手順と日数、支払いの方法 | 営業 |
| 設備・できること(/equipment/) | 印刷機と加工機の一覧、対応できる用紙サイズと加工 | 製造 |
| 制作実績(/works/) | 許可を得た印刷物の写真、仕様、工夫した点 | 営業 |
| デザイン・Web制作(/service/) | 印刷以外に頼めること、印刷とセットの流れ | デザイン担当 |
| 会社案内(/company/) | 所在地、沿革、取引の条件、納品できる地域 | 総務 |
| 採用情報(/recruit/) | 募集職種と仕事の内容 | 総務 |
| お知らせ(/news/) | 休業日、用紙の価格改定、納期の変更 | 営業 |
| お問い合わせ(/contact/) | 相談の窓口、電話の受付時間、個人情報の取扱い | 営業 |
種類別ページが主役
検索で来る人は「冊子 印刷 少部数」のように印刷物の種類で探しています。
会社案内に力を入れるより、種類別ページの項目をそろえ、入稿と見積もりへつなぐほうが効きます。
種類が20を超える会社は、「販促物」「業務用」「パッケージ」のようなまとめページを間に置いてください。
3. 必要な機能
基本の案内と、運用に応じて選ぶ機能を分けます。
ネット印刷のような自動見積もりとカートは、相談して作る会社には合わないことが多く、最初から作り込む必要はありません。
| 機能 | 要否 | 理由・補足 |
|---|---|---|
| 見積もりフォーム | 基本の案内 | 部数・サイズ・用紙・納期と、データの有無。返答までの日数を添える |
| 入稿ガイド | 基本の案内 | 受け付ける形式と注意点。問い合わせの電話を減らす |
| テンプレートのダウンロード | 基本の案内 | サイズごとに用意。更新日とソフトのバージョンを載せる |
| 納期の目安の表 | 基本の案内 | 種類ごとに「校了から何営業日」で示す。繁忙期の注意も |
| 設備の一覧 | 基本の案内 | できる用紙サイズと加工がわかる。他社の下請けの相談にも使われる |
| 実績の写真 | 基本の案内 | 掲載の許可を得たものだけ。仕様(用紙・加工・部数)を添える |
| データ入稿フォーム | 運用で選択 | 大きなファイルの受け渡し。外部の転送サービスで足りることも多い |
| 価格の目安 | 運用で選択 | 「〇〇部で〇〇円から」の例は載せられるが、用紙の価格が変わるたびに直す担当が要る |
| 自動見積もり・カート | 運用で選択 | 定型品だけをネットで受けるとき。通信販売の表示が要る |
| チャット | 運用で選択 | 返事をする担当がいるときだけ。営業時間外の案内も要る |
ネット印刷との違いを最初の画面で示す
来る人はネット印刷の価格を知っているので、同じ土俵で「安い」と書いても選ばれません。
最初の画面に書く3つのこと
- 相談できること(用紙の見本を見せる、仕様を一緒に決める)
- 納品まで見ること(校正、色の確認、納品先への配送や仕分け)
- 何を頼めるか(印刷物の種類と、デザインからの対応)
「高品質」「安心」のような言葉だけでは違いが伝わりません。
「用紙見本を送れます」「校正は2回まで含みます」のように、実際にやっていることを書きます。
向いている注文と向かない注文を書く
特殊な用紙や加工・変形サイズ・仕分け納品のように、ネット印刷で受けにくい注文を例として挙げます。
逆に、名刺100枚のような定型品はネット印刷のほうが早い場合もあると正直に書いて構いません。
向かない注文を書いておくと、合わない問い合わせが減り、合う問い合わせが増えます。
印刷物の種類別の入口と入稿の案内
印刷物の種類別ページは、どれも同じ項目を同じ順番で並べます。
種類別ページの順番
- どんな用途に使われるか(架空の例でなく、実際の用途)
- 対応できるサイズ、用紙、加工の例
- 最小の部数と、納期の目安
- 入稿するデータの形式と、この種類のテンプレート
- デザインから頼む場合の流れ
- この種類の見積もりフォーム
種類ごとに見積もりの入口を置くと、フォームの「種類」を選ぶ手間が省けます。
入稿の案内で書くこと
入稿ガイドは、電話で何度も聞かれることを先に書くページです。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 受け付ける形式 | PDF、Illustrator、InDesign、Officeのどれを受けるか、バージョンの条件 |
| サイズと塗り足し | 仕上がりサイズと塗り足しの幅、トンボの要否 |
| 色 | CMYKかRGBか、特色の指定方法、色の見本を送れるか |
| 文字と画像 | フォントの扱い(アウトライン化など)、画像の解像度の目安 |
| 送り方 | フォーム、転送サービス、メールの上限、ファイル名のつけ方 |
| データの確認 | 受け取り後にだれが何を確かめるか、不備があったときの連絡方法 |
テンプレートはサイズごとに分け、対応ソフトと更新日を一覧に載せてください。
Officeのデータを受ける場合は、印刷したときに色やレイアウトが変わることがあると先に書きます。
見積もりフォームの項目
見積もりフォームは、営業が返事をするために最低限要る項目だけにします。
入れる項目
| 項目 | 形式 | 補足 |
|---|---|---|
| 印刷物の種類 | 選択 | 種類別ページから来たときは選択済みにする |
| 部数 | 数字 | 「未定」も選べるようにし、候補が複数なら備考へ |
| サイズ | 選択+自由入力 | A4・B5などの定型と、変形サイズの入力欄 |
| 用紙 | 選択+「おまかせ」 | 紙の名前がわからない人のために「おまかせ」を置く |
| 色数・加工 | 選択 | 片面・両面、カラー・モノクロ、加工の有無 |
| 納期 | 日付か「相談」 | 希望日と、納品先の数 |
| データの有無 | 選択 | データあり・デザインから依頼・既存の印刷物の再版 |
| 連絡先 | 会社名・氏名・メール・電話 | 返事の方法を選べるようにする |
項目が多いほど途中で離れるので、住所や部署は見積もりの段階では聞きません。
送ったあとに何が起きるかを書く
フォームの近くに「〇営業日以内に担当からメールします」のように、返事までの日数を書きます。
自動返信には、受け付けた内容と担当の連絡先を入れてください。
公開前に自分で送って、届くか、自動返信が読めるかを確かめる手順は問い合わせフォームのテスト送信にまとめています。
デザイン・Web制作など周辺サービスの見せ方
デザインやWeb制作も受けている印刷会社は、サイトの主役がぼやけやすくなります。
印刷を主役にし、周辺は「印刷とセットで」から見せる
トップの入口は印刷物の種類にし、デザインやWeb制作は「デザインから頼む」という形で種類別ページから案内します。
Web制作だけで探している人は、Web制作の専門会社と比べることになり、印刷会社のサイトでは選ばれにくいためです。
「チラシとあわせてLPを作る」「会社案内の冊子とサイトを同じデザインで」のように、印刷とセットの価値で見せます。
周辺サービスのページに書くこと
- 対応できる範囲(デザインのみ、撮影、文章、Webの更新まで)
- 印刷とセットで頼んだときの流れと日数
- 実績の例(許可を得たもの)
- Web制作を外部と組んでいる場合は、その旨
周辺サービスの実績も、印刷物と同じ実績ページにまとめ、絞り込みで分けるほうが更新しやすくなります。
4. 見た目・レイアウトの方向性
最初の画面には刷り上がった印刷物とそれを確かめている人の写真を置き、見積もりと入稿ガイドのボタンを近くに並べます。
印刷機だけの写真では、何を頼めるかが伝わりません。
種類のタイルは、名前だけでなく「少部数から」「加工あり」などの一言を添えます。
読むのは会社の担当者のパソコンが多い一方、入稿ガイドはスマホからも見られるので、表が横に崩れない形にします。
色は会社の色を1つ決め、印刷物の写真の色が正しく見えるよう背景は白か薄い色が向いています。
公開されている事例は製造業のホームページデザイン事例で確かめられます。
ページ・原稿・写真・フォームの数と公開後の更新範囲をそろえると、見積もりを比較しやすくなります。
判断に迷ったら、この記事を書いたMOTOKI合同会社でも見積もりの内容についてのご相談を受け付けています。
5. よくある失敗
公開前は、初めての人と取引のある人のそれぞれが、知りたいことにたどり着けるかを次の観点で点検します。
- 最初の画面が印刷機と会社名だけで、何を頼めるかがわからない
- ネット印刷と同じ「安さ」で競おうとして、相談できる価値が書いていない
- 入稿の形式がどこにも書いておらず、電話で聞くしかない
- テンプレートが古いソフトのままで、更新日もない
- 見積もりフォームの項目が多く、住所まで聞いている
- デザイン・Web制作の案内が印刷より目立ち、何の会社かわからない
法令上の注意
価格・納期・品質の表示
実際より優れていると思わせる表示や、価格を有利に見せる表示は、消費者庁が示す景品表示法の優良誤認・有利誤認表示にあたるおそれがあります。
「業界最安」「最短翌日」は条件を添えられないかぎり書かず、価格の例には部数と仕様と税込かどうかを添えてください。
ネットで注文を受けるときの表示
サイトで申し込みを受けて販売する形は、消費者庁の特定商取引法ガイドの通信販売にあたる場合があります。
その場合は販売価格・支払いの時期と方法・引き渡しの時期・返品の条件・事業者の名称と住所と電話番号などの表示が要ります。
相談して見積もりを出す形だけなら不要な場合もあるので、カートを置く前に確かめてください。
お客様のデータと実績の掲載
お客様から預かったデータや印刷物には、お客様やデザイナーの著作権があります。
文化庁の著作権のページを参考に、実績として載せるときは書面で許可を取り、載せる範囲と期間を決めます。
テンプレートに使うフォントや画像も、配布できる利用条件かを確かめます。
見積もりフォームで集める個人情報
見積もりや入稿で集めた情報は、利用目的を示した範囲でだけ使います。
扱いの決まりは個人情報保護委員会の公式サイトで確認してください。
取引の契約書のひな型は、業界団体の全日本印刷工業組合連合会がガイドブックを案内しています。
上記は2026年11月6日に確認した一次資料に基づく制作時の確認事項です。
個別の会社の扱いは、所管の窓口や顧問の専門家へ確認してください。
6. 費用を見積もる前に決めること
| 基本の制作範囲 | 印刷物の種類の数とページ数、原稿と写真をだれが用意するか、フォームの数、更新できる範囲 |
|---|---|
| 撮影と許可 | 仕上がりの印刷物と工場の撮影、実績として載せる許可の取り方 |
| 追加機能と運用 | テンプレートと納期の更新、入稿データの受け渡し、保守と更新代行の継続費用 |
制作費は、印刷物の種類の数とページ数だけでなく、原稿と写真をだれが用意するかで変わります。
全国470社の制作会社の調査では、料金を公式サイトに載せる会社は26%、最低プランの中央値は30万円でした。
原稿作成をサービスに掲げる会社は9%で、文章は発注側が用意する前提の会社が多数です。
用紙や加工の説明は印刷会社にしか書けないので、原稿・写真素材の準備を種類ごとに進めます。
公開時期は、年度替わりや年末の繁忙期の前に置き、そこから逆算して原稿の締め切りを決めます。
テンプレートと納期の目安をだれが更新するかを決めてから、更新代行の要否を見積もりに入れます。
複数の会社へ相談する場合も同じ範囲を伝え、税込総額・追加作業・公開後の引き継ぎの条件を確認してください。
印刷会社のサイトを頼める制作会社を探す
都道府県別の制作会社一覧は、相談先と対応範囲を調べる参考にできます。
現在の実績・料金と、この業種のページ構成や撮影に対応するかは、各社の公式情報と見積もりで確認してください。
この記事を書いた会社
印刷会社のホームページについて、制作と改善のご相談を承っています。
この記事を掲載している「SHIKUMI」は、WordPressに特化したホームページ制作会社・MOTOKI合同会社(埼玉県所沢市)が運営しています。
- 約60件ホームページ制作実績
- 約53サイトSWELL構築実績
- 単一の自社メディアで月間30万PVを達成した過去の実績(現在の月間PVではありません)
- 技術メディアWAZAでWordPressの実装・運用方法を公開
制作・構築の件数は非公開案件を含む概数です。
上記は当社公式サイトと会社紹介の2026年11月6日時点の記載に基づきます。
印刷物の種類・納期の目安・テンプレート・実績はWordPressで更新できる形を検討します。
見積もりと入稿のフォームは、自動返信と届いた内容の管理方法まで含めて相談します。
公開後に、用紙の価格・納期・テンプレートを定期的に確かめて更新する担当が要ります。
自社更新と代行の範囲・見積もり情報を管理する場所と担当・個人情報の取扱い・保守の費用を相談してください。
ご相談いただける内容の例です。
- この記事のディレクトリ構成をそのまま持ち込んでの見積もり相談
- いま検討している他社の見積もりが妥当かどうかのセカンドオピニオン
- 既存サイトを見たうえでの改善点の指摘
当社では相談・見積もりを無料で受け付けています。
当社の新規サイト制作では、企業サイト・オウンドメディア制作を55万円(税込)からで案内しています。
これは業界共通の相場や撮影・外部サービスの連携をすべて含む固定価格ではありません。
ページ数、原稿・写真、機能と運用の範囲に応じて個別に見積もります。
他社の提案も同じ範囲と費用条件で比較してください。
実際に公開されている製造業のサイトを見て決めたい場合は、制作者が分かっているものだけを集めた製造業のホームページデザイン事例をご覧ください。
制作会社とスタッフの名前まで載せています。
この業種のホームページ制作を相談したい方へ
MOTOKI合同会社(埼玉・所沢)は、WordPressの企業サイト制作を主な事業としています。公開中の制作実績は46件で、業種ごとの必要なページと問い合わせの導線から設計します。この記事の構成をそのまま相談の材料にしていただけます。
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