リサイクルショップ・買取業のホームページを、これから作る方に向けた記事です。
どんなページをどの並びで用意し、どんな機能を入れ、どんな見た目にすればよいのかを、制作会社に相談する前に把握できるようにまとめました。
読み終えたときに、見積もりの内容が判断できる状態になることを目指しています。
この記事の答え
買取業のホームページの目的は、査定と出張買取の申し込みを受けることです。
売りたい人が知りたいのは、何を買い取るか、いくらになるか、どうやって売るかの3つなので、品目ごとのページと買取価格の実例に時間をかけます。
必要なページは10ページ前後で、制作会社に頼む費用は25万〜130万円超です。
古物商は、従業者6人以上で自社サイトを持つ場合、氏名または名称・許可をした公安委員会名・許可証番号をサイトに載せる義務があります(2024年4月1日から)。
出張買取をするなら、頼まれていない訪問をしないこと、8日間の申込み撤回、引渡しの拒絶ができることを、サイトにも書いておきます。
- 1. このサイトで何が決まれば成功か
- 2. ディレクトリ構成(ページの一覧)
- 3. 必要な機能
- 4. 品目ページと「買取できないもの」ページの書き方
- 5. 見た目・レイアウトの方向性
- 6. 出張買取のページに書くこと
- 7. よくある失敗
- 8. 古物営業法で決まっている表示と確認
- 9. 費用の目安
- 10. 依頼から公開までの流れ
- 11. よくある質問
1. このサイトで何が決まれば成功か
査定・出張買取の申し込みです。
売りたい人が知りたいのは、何を買い取ってくれるか・いくらになるか・どうやって売るかの3つです。
特に買取価格の目安を出しているかどうかが分かれ目になります。
加えて、2024年4月から古物商の許可番号等をウェブサイトに表示することが原則義務化されており、これは同時に「正規の業者である」という証明にもなります。
どう検索されるか
「品目+買取 相場」(例:ブランドバッグ 買取 相場)「地域名+出張買取」「不用品 引き取り 地域名」。
品目名での検索が中心なので、扱う品目ごとにページを持つことが集客の基本です。
2. ディレクトリ構成(ページの一覧)
リサイクルショップ・買取業のホームページに必要なページと、そのURLの案です。
見積もりを見るときは、この表と照らして「足りないページがないか」を確認してください。
| URL | ページ | 何を置くか・なぜ必要か |
|---|---|---|
| / | トップ | 取扱品目・買取方法・査定の申込・許可番号 |
| /item/ | 取扱品目(一覧) | ブランド・貴金属・家電・家具・楽器・着物など |
| /item/brand/ | 取扱品目(個別) | 1品目1ページ。買取価格の目安 |
| /method/ | 買取方法 | 店頭・出張・宅配。それぞれの流れ |
| /price/ | 買取実績・価格例 | 実際の買取価格。最も見られる情報 |
| /flow/ | ご利用の流れ | 申込・査定・支払い。必要な本人確認書類も |
| /area/ | 出張エリア | 市町村名と出張費の有無 |
| /faq/ | よくある質問 | 査定料・キャンセル料・未成年の売却 |
| /company/ | 会社概要 | 古物商許可番号をここに表示 |
| /contact/ | 査定の申込 | 写真を送れるフォーム |
ここが分かれ目
買取実績のページを作り、実際の買取価格を掲載してください。
「高価買取」と書くだけの業者が大半なので、具体的な金額が並んでいるだけで選ばれます。
あわせて、古物商の許可番号をトップページまたはそこからリンクした固定ページに表示してください。
3. 必要な機能
「必須」は、無いと集客の仕組みが成立しないものです。
「推奨」は費用対効果が高いもの、「任意」は事業の形によるものです。
| 機能 | 要否 | 理由・補足 |
|---|---|---|
| 古物商許可番号の表示 | 必須 | 公安委員会名・許可証番号・氏名または名称の3点 |
| 取扱品目ごとのページ | 必須 | 検索の受け皿 |
| 買取価格の実例 | 必須 | この業種で最も見られる情報 |
| 写真を送れる査定フォーム | 必須 | 事前査定ができると申込が増える |
| 買取方法の説明 | 必須 | 店頭・出張・宅配の違いと流れ |
| 本人確認書類の案内 | 必須 | 古物営業法上、確認が必要 |
| 出張エリアと出張費 | 必須 | 無料の範囲を明示 |
| 買取不可品の明示 | 推奨 | 問い合わせの手間を減らす |
4. 品目ページと「買取できないもの」ページの書き方
品目名で検索した人を受け止めるのが品目ページです。
「ブランド品 買取」のように広い語より、「〇〇(ブランド名) バッグ 買取 相場」のような具体的な語で来ます。
1品目1ページで、次の項目を同じ順で書いてください。
| 項目 | 書くこと | なぜ要るか |
|---|---|---|
| 対象 | ブランド名、型番、年代、素材など、買い取る範囲の具体例 | 「自分のものが対象か」が最初の疑問 |
| 買取価格の実例 | 品名、状態、付属品の有無、買取日、金額。相場は動くので日付を添える | この業種で最も見られる情報 |
| 査定で見るところ | 傷、使用感、付属品、保証書、動作 | 査定前に状態を伝えやすくなり、当日の落差が減る |
| 高く売るための準備 | 付属品をそろえる、掃除をする、複数点をまとめる | 売る側の役に立つ情報は、他社との比較で残る |
| 買取方法と本人確認書類 | 店頭・出張・宅配のどれが使えるか。必要な書類 | 申し込みの前の不安を消す |
| この品目で買い取れないもの | 状態や種類の条件 | 合わない問い合わせを減らす |
「買取できないもの」のページは、問い合わせを減らして検索も拾う
買取できないものを1ページにまとめている会社は少なく、電話で聞かれて断る手間が続きます。
このページを作ると、問い合わせの手間が減るだけでなく、「買取できないもの 処分」のような語で検索から人が来ます。
次の3つに分けて書いてください。
- 法律や仕組みの上で買い取れないもの。盗品の疑いがあるものは古物営業法で警察への申告が義務なので、出所が分からないものは断る旨。年齢の条件は自社の方針として明記する。
- 自社で扱っていないもの。大型家具、家電の製造年の条件、衣類のブランドの範囲など、会社ごとの線引き。
- 買い取れないものの行き先。自治体の粗大ごみ、リサイクル法の対象品目の引取先、他社の案内。ここまで書くと、断られた人も悪い印象を持たない。
品目ページの末尾からこのページへリンクし、査定フォームの近くにも置いてください。
「買取できないもの」を先に見てから申し込む人は、査定の成立率が高くなります。
5. 見た目・レイアウトの方向性
カタログを上に出し、その手前に説明文を挟まないのが要点です。
取扱品目をカード状に並べ、それぞれに買取価格の目安を添えてください。
第一画面は品目一覧への入口と、査定申込のボタンです。
実際の商品写真を使ってください。
フリー素材のブランド品画像は、目の肥えた利用者にはすぐ分かります。
ここまでの構成で見積もりを取ると、同じ内容でも会社によって金額が大きく違います。
判断に迷ったら、この記事を書いたMOTOKI合同会社でも見積もりの内容についてのご相談を受け付けています。
6. 出張買取のページに書くこと|訪問購入の法律
出張買取は、特定商取引法では「訪問購入」にあたります。
高齢者の自宅で貴金属を安く買い取る「押し買い」が問題になった経緯があり、売る側を守るための決まりがあります。
サイトの出張買取のページに、次のことを書いてください。
| 書くこと | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 頼まれていない訪問はしない | お客様からの申し込みがあった場合にだけ訪問する。飛び込みの勧誘はしない | 特定商取引法第58条の6(勧誘の要請をしていない者への勧誘の禁止) |
| 申し込みの品目以外は勧誘しない | 申し込みのあった品目だけを査定する。「他にもありませんか」と迫らない | 同第58条の6第2項・第3項 |
| 8日間は申込みの撤回・契約の解除ができる | 法定の書面を受け取った日から8日間 | 同第58条の14 |
| その間は品物を渡さなくてよい | 8日間は品物の引渡しを拒める。会社はその旨を伝える | 同第58条の15 |
| 出張エリアと出張費 | 市区町村名で。無料の範囲と、範囲外の条件 | 義務ではないが、申し込みの前に確かめられる |
これらは義務であると同時に、警戒している人に「押し買いの業者ではない」と伝える材料です。
「ご依頼のないお宅への訪問はしていません」と第一画面の近くに書いている会社は、それだけで選ばれやすくなります。
7. よくある失敗
リサイクルショップ・買取業のホームページで、実際に起きやすい失敗です。
- 古物商許可番号をウェブサイトに表示していない
- 「高価買取」と書くだけで、価格の実例がない
- 品目ごとのページがなく、品目名の検索に届かない
- 出張エリアと出張費が不明
- 本人確認書類について案内していない
法令上の注意
古物商は、営業所ごとに標識を掲示する義務があります(古物営業法第12条第1項)。
2024年4月1日からは、常時使用する従業者が5人以下の場合と、自社で管理するウェブサイトを持たない場合を除き、氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号を自社のウェブサイトに掲載する義務があります(同第12条第2項、同施行規則第13条の2)。
ウェブサイトで取引の申し込みを受ける場合は、そのURLを許可申請や変更の届出で公安委員会に届け出ます(同第5条第1項第6号)。
買い取るときは相手の住所・氏名・職業・年齢の確認が義務で、対価の総額が1万円未満なら不要ですが、ゲームソフト、CDやDVDなどの記録媒体、書籍、自動二輪車・原動機付自転車などは金額にかかわらず確認が要ります(同第15条、同施行規則第16条)。
出張買取は特定商取引法の訪問購入にあたり、頼まれていない勧誘の禁止と、8日間の申込みの撤回・契約の解除の決まりがあります(第58条の6、第58条の14)。
条文は2026年9月28日に e-Gov 法令検索で確認しました。
8. 古物営業法で決まっている表示と確認|サイトのどこに何を置くか
買取業のサイトには、他の業種と違って、法律で載せる場所と内容が決まっている情報があります。
制作会社が古物営業法を知らないことは珍しくないので、発注側が指定してください。
| 決まり | サイトでやること | 根拠 |
|---|---|---|
| 氏名等のウェブ掲載 | 氏名または名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号を、トップページに書くか、トップページからリンクした固定ページに書く。従業者5人以下、または自社サイトがない場合は対象外 | 古物営業法第12条第2項、同施行規則第13条の2 |
| 取り扱う古物の表示 | ウェブで取引の申し込みを受ける古物商は、氏名等と一緒に、取り扱う古物に関する事項も載せる | 同第12条第3項 |
| URLの届出 | ウェブで申し込みを受けるなら、サイトのURLを公安委員会に届け出る。ドメインを変えたら変更の届出 | 同第5条第1項第6号 |
| 本人確認の案内 | 「ご利用の流れ」に、必要な本人確認書類と、1万円未満でも確認が要る品目を書く | 同第15条、同施行規則第16条 |
| 宅配買取の本人確認 | 非対面の確認方法は規則で決まっている。本人確認書類の画像の送信と、届け出た住所への配達記録つきの郵便など、自社が使う方法を制作会社に伝える | 同施行規則第15条第3項 |
| 営業所の標識 | ウェブ掲載とは別に、営業所には様式どおりの標識を掲げる | 同第12条第1項 |
制作会社に伝えること
許可証の写しを渡し、「この3項目をこの順で、トップページからリンクした固定ページに載せる」と指定してください。
ドメインを新しくする場合は、公開の前に公安委員会への届出が要るので、制作の日程に入れておきます。
本人確認書類の一覧と、1万円未満でも確認が要る品目は、ご利用の流れのページと査定フォームの近くの両方に置きます。
9. 費用の目安
| 25〜60万円 | 10ページ程度。品目別ページと査定フォーム |
|---|---|
| 60〜130万円 | オリジナルデザイン。買取実績の掲載機能。品目別を作り込む |
| 130万円〜 | 上記+在庫連動のECサイト・複数店舗対応 |
買取と販売の両方を行う場合、ECサイトを兼ねるかどうかで費用が大きく変わります。
最初は買取に特化し、販売は既存のプラットフォームを使うほうが立ち上がりは早いです。
金額は制作会社や地域によって幅があります。
同じ内容でも見積もりが2倍違うことは珍しくないので、複数社から取ることを勧めます。
費用が変わる要因
25万円と130万円の差は、主に次の5つで生まれます。
- 品目ページの数。10品目なら10ページで、それぞれに買取実例と査定のポイントを書く原稿の量が効きます。
- 買取実績の投稿機能。品名・状態・金額・日付を自社で追加できる仕組みにするかどうかです。無いと実例が古いままになります。
- 査定フォーム。写真を複数枚添付でき、スマートフォンで完結する形にするかどうかです。
- 商品の撮影。実際の買取品を撮る手順を社内で決めるほうが、制作会社に撮影を頼むより長く効きます。
- 販売との兼用。在庫と連動する通販の仕組みを入れると、費用の桁が変わります。
制作費とは別に、サーバーとドメインの費用が年間1万〜3万円、保守を制作会社に頼むなら月額1万〜3万円が続きます。
見積書の項目の読み方はホームページ制作費用の相場に、いまあるサイトを作り直す場合はホームページリニューアル費用の考え方にまとめています。
10. 依頼から公開までの流れと、発注側で用意するもの
標準的な規模のコーポレートサイトで、着手から公開までは2〜3か月が目安です。
買取業では、品目ごとの原稿と買取実例のデータがそろう早さで期間が決まります。
| 用意するもの | 内容 | 使う場所 |
|---|---|---|
| 古物商許可証の写し | 氏名または名称、公安委員会名、許可証番号。届け出ているURL | 会社概要、トップからのリンク先 |
| 品目の一覧と線引き | 扱う品目、扱わない品目、品目ごとの条件 | 取扱品目、買取できないもの |
| 買取実例のデータ | 品名、状態、付属品、買取日、金額を1件1行で。写真つき | 買取実績・価格例、品目ページ |
| 本人確認の運用 | 店頭・出張・宅配それぞれで受け付ける書類と方法 | ご利用の流れ、査定フォーム |
| 出張買取の条件 | エリア、出張費、訪問の方針、クーリングオフの案内文 | 買取方法、出張エリア |
| 店舗と商品の写真 | 実際の買取品と店内。フリー素材は使わない | トップ、品目ページ |
| いまあるサイトの管理情報 | ドメインとサーバーの契約者、ログイン情報の所在 | 制作の前提 |
制作の流れは、要件の整理と見積もり、ページ構成とデザインの確認、制作、社内確認、公開の順です。
見積もりの前に、この記事のディレクトリ構成の表を制作会社に見せて、品目ページの数と買取実績の投稿機能が含まれているかを確かめてください。
他社が作ったサイトを作り直す場合は、先にWebサイトの引き継ぎチェックリストで、ドメインとサーバーの名義を確かめてください。
複数の会社に同じ条件で見積もりを頼むなら、RFP(提案依頼書)の書き方にテンプレートがあります。
11. よくある質問
買取業のホームページ制作の費用はいくらですか
品目別ページと査定フォームを備えた10ページ前後で25万〜60万円、買取実績の投稿機能と品目ページの作り込みを含めたオリジナルデザインで60万〜130万円、在庫と連動する通販や複数店舗の対応を含めると130万円以上が目安です。
制作費とは別に、サーバーとドメインで年間1万〜3万円、保守を頼むなら月額1万〜3万円が続きます。
制作期間はどれくらいかかりますか
標準的な規模で、着手から公開まで2〜3か月です。
品目ごとの原稿と買取実例のデータが早くそろうほど短くなります。
従業員が少ない会社でも、許可番号をサイトに載せる義務がありますか
常時使用する従業者が5人以下の会社と、自社で管理するサイトを持たない会社は、ウェブ掲載の義務の対象外です(古物営業法施行規則第13条の2)。
ただ、義務がなくても載せることを勧めます。
売る側は「正規の許可業者か」を見ていて、許可番号の有無が申し込みの分かれ目になるからです。
買取価格の実例は、どこまで書いてよいですか
品名、状態、付属品の有無、買取日、金額を書き、個人が特定される情報は書きません。
相場は動くので、日付を添えて「この日の買取価格」と分かるようにしてください。
実例と大きく違う査定額を出すことが続くと、景品表示法の有利誤認の問題になりえます。
出張買取で、申し込み以外の品物も見てよいですか
お客様から頼まれていない品目について、こちらから勧誘することはできません(特定商取引法第58条の6)。
お客様のほうから「これも見てほしい」と言われた場合は別です。
サイトの出張買取のページに、この方針を書いておくと、現場でのやりとりが楽になります。
販売もしています。通販サイトを兼ねるべきですか
最初は買取に特化し、販売は既存のプラットフォームを使うほうが、立ち上がりは早くなります。
在庫と連動する通販を自社サイトに持つと、制作費だけでなく、在庫の更新と決済の運用が毎日続きます。
買取の申し込みが安定してから、販売を足すかどうかを判断してください。
この記事を書いた会社
リサイクルショップ・買取業のホームページについて、制作と改善のご相談を承っています。
この記事を掲載している「SHIKUMI」は、WordPressに特化したホームページ制作会社・MOTOKI合同会社(埼玉県所沢市)が運営しています。
- ホームページ制作実績 54件
- WordPressテーマ「SWELL」での構築 48サイト
- 自社メディアを月間30万PV規模で運営
- WordPressの技術記事を331本公開
- ブロガー向けオンラインサロン「マクサン」技術顧問
この記事で「必須」とした機能——古物商許可番号の表示、取扱品目ごとのページ、買取価格の実例、写真を送れる査定フォーム——は、いずれもWordPressで実装できます。
とくに、公開後にご自身で更新できる状態にしておくことを重視しています。
更新のたびに制作会社へ依頼が必要なサイトは、結局のところ更新が止まるためです。
次のようなご相談をいただいています。
- この記事のディレクトリ構成をそのまま持ち込んでの見積もり相談
- いま検討している他社の見積もりが妥当かどうかのセカンドオピニオン
- 既存サイトを見たうえでの改善点の指摘
相談は無料です。
他社からも相見積もりを取ったうえでご判断ください。
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制作会社とスタッフの名前まで載せています。
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