金型製作・精密加工のホームページを、これから作る方に向けた記事です。
どんなページをどの並びで用意し、どんな機能を入れ、どんな見た目にすればよいのかを、制作会社に相談する前に把握できるようにまとめました。
読み終えたときに、見積もりの内容が判断できる状態になることを目指しています。
1. このサイトで何が決まれば成功か
技術問い合わせと図面での見積り依頼です。
見に来るのは、発注先を探している設計者や購買担当です。
判断材料は、加工できる材質・寸法・公差・保有設備・対応ロットの5つ。
会社の理念やスローガンは読まれません。
逆に言えば、この5つを表で整理して出すだけで、多くの同業より上に立てます。
どう検索されるか
「材質+加工方法」(例:インコネル 切削)「金型 試作 短納期」「マイクロメートル 公差 加工」。
技術用語での検索なので、その語がページに書かれていなければ絶対に見つかりません。
2. ディレクトリ構成(ページの一覧)
金型製作・精密加工のホームページに必要なページと、そのURLの案です。
見積もりを見るときは、この表と照らして「足りないページがないか」を確認してください。
| URL | ページ | 何を置くか・なぜ必要か |
|---|---|---|
| / | トップ | 加工できるもの・公差・設備・問い合わせ |
| /technology/ | 加工技術(一覧) | 切削・研削・放電・ワイヤー・研磨 |
| /technology/edm/ | 加工技術(個別) | 1技術1ページ。対応材質・寸法・公差 |
| /material/ | 対応材質 | 鋼材・ステンレス・超硬・樹脂・難削材 |
| /facility/ | 設備一覧 | 機械名・メーカー・型番・加工可能寸法 |
| /works/ | 加工事例 | 写真と仕様(材質・寸法・公差・数量・用途) |
| /quality/ | 品質管理 | 測定機器・検査体制・ISO認証 |
| /flow/ | ご発注の流れ | 図面受領から納品まで・標準納期 |
| /company/ | 会社概要 | 沿革・従業員数・取引先の業界 |
| /recruit/ | 採用情報 | 技能者の確保は業界共通の課題 |
| /contact/ | お問い合わせ | 図面(PDF・DXF・STEP)を添付できるフォーム |
ここが分かれ目
設備一覧と対応材質の表、この2つが受注の入口です。
機械名だけでなくメーカー・型番・加工可能寸法まで書いてください。
設計者は「その機械があるか」で発注先を絞ります。
公差の実績値(±0.001mmなど)を書いている会社は少なく、書くだけで問い合わせが変わります。
3. 必要な機能
「必須」は、無いと集客の仕組みが成立しないものです。
「推奨」は費用対効果が高いもの、「任意」は事業の形によるものです。
| 機能 | 要否 | 理由・補足 |
|---|---|---|
| 設備一覧表 | 必須 | 機械名・メーカー・型番・加工可能寸法・台数 |
| 対応材質と公差の明示 | 必須 | 検索語そのものであり、判断材料でもある |
| 図面を添付できる問い合わせフォーム | 必須 | PDF・DXF・STEPを受け取れること |
| 加工事例 | 必須 | 写真と仕様。守秘義務に配慮した形で |
| 対応ロットと納期 | 必須 | 単品試作からか、量産のみか |
| 品質管理体制 | 推奨 | 三次元測定機の有無・ISO認証 |
| 英語ページ | 任意 | 海外調達の窓口になる |
| 採用ページ | 推奨 | 技能者の高齢化が進んでいる |
4. 見た目・レイアウトの方向性
技術仕様の表を早い段階で出します。理念やコピーは後ろで構いません。
装飾は不要です。
技術仕様の表を早い位置に置き、加工事例の写真を添える。
この形が最も機能します。
第一画面には「何が作れるか」を書いてください。
「確かな技術で社会を支える」といったコピーは、設計者には何の情報にもなりません。
ここまでの構成で見積もりを取ると、同じ内容でも会社によって金額が大きく違います。
判断に迷ったら、この記事を書いたMOTOKI合同会社でも見積もりの内容についてのご相談を受け付けています。
5. よくある失敗
金型製作・精密加工のホームページで、実際に起きやすい失敗です。
- 設備一覧がない、または機械名だけで型番も寸法もない
- 対応材質と公差が書いていない
- 加工事例の写真がなく、何を作っているか分からない
- 図面を添付できるフォームがない
- 会社の理念ばかりで技術情報が薄い
- 単品対応の可否が分からない
法令上の注意
特にありません。
ただし加工事例を出す場合は、取引先の守秘義務に注意してください。
図面や製品が特定できる写真は、必ず取引先の許可を得てから掲載します。
6. 費用の目安
| 40〜100万円 | 10〜15ページ。技術情報を表で整理 |
|---|---|
| 100〜250万円 | オリジナルデザイン。工場・製品撮影込み。技術ページを作り込む |
| 250万円〜 | 上記+英語対応・製品検索システム |
設備や公差の情報を整理するのに社内の工数がかかります。
制作会社任せにはできない部分なので、社内の担当者を決めてから始めてください。
金額は制作会社や地域によって幅があります。
同じ内容でも見積もりが2倍違うことは珍しくないので、必ず複数社から取ってください。
この記事を書いた会社
金型製作・精密加工のホームページについて、制作と改善のご相談を承っています。
この記事を掲載している「SHIKUMI」は、WordPressに特化したホームページ制作会社・MOTOKI合同会社(埼玉県所沢市)が運営しています。
- ホームページ制作実績 54件
- WordPressテーマ「SWELL」での構築 48サイト
- 自社メディアを月間30万PV規模で運営
- WordPressの技術記事を331本公開
- ブロガー向けオンラインサロン「マクサン」技術顧問
この記事で「必須」とした機能——設備一覧表、対応材質と公差の明示、図面を添付できる問い合わせフォーム、加工事例——は、いずれもWordPressで実装できます。
とくに、公開後にご自身で更新できる状態にしておくことを重視しています。
更新のたびに制作会社へ依頼が必要なサイトは、結局のところ更新が止まるためです。
次のようなご相談をいただいています。
- この記事のディレクトリ構成をそのまま持ち込んでの見積もり相談
- いま検討している他社の見積もりが妥当かどうかのセカンドオピニオン
- 既存サイトを見たうえでの改善点の指摘
相談は無料です。
他社からも相見積もりを取ったうえでご判断ください。
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