レンタルサーバー「シン・レンタルサーバー for free」
機能的にはほとんど有料のサーバーと遜色ないものの、無料で使えるという革新的なサーバーです。
しかし以下の2つの制限が気になります。
- MySQL(データベース)が 5個まで
- サーバーの容量が10GBまで
この二つの条件をクリアすれば、普通のレンタルサーバーとしても十二分に使えるはずです。
まずはデータベースを使い回しができるか?試してみました。
結果は使い回しができないという結果になりました。
データベースの使い回しといえば、WordPressのマルチサイトです。
こちらは機能しましたので、データーベースの制限はマルチサイトで解決できます。
そして容量問題ですが、容量の8割以上は画像が占めています。
ですので画像を別サーバーから参照することで解決できそうです。
このやり方は以下の記事が参考になります。
本記事ではシン・レンタルサーバー for freeでマルチサイトの作成方法を解説します。
シン・レンタルサーバー for freeでマルチサイトの作成する方法
マルチサイトにしたいサイトを表示できる状態にしていることが前提です。
FTPを使って、WordPressのデータにアクセスしましょう。
public_htmlの直下にあるwp-config.phpのデータをダウンロードして下記のコマンドを挿入します。
挿入場所は/* Add any custom values between this line and the “stop editing” line. */の記述の下あたりです。
define('WP_ALLOW_MULTISITE', true);
サイトの管理画面からツール>サイトネットワークの設置というメニューを選択します。
そして以下の情報を入力しましょう。
- サイトネットワーク名
- サイトネットワーク管理者のメールアドレス
先ほどの情報を入力後、2箇所のコード変更について記載されている情報に画面が変わります。
一つはwp-config.phpに追加するコード。
最初に追加したコードの下に追記しましょう。
define( 'MULTISITE', true );
define( 'SUBDOMAIN_INSTALL', false);
define( 'DOMAIN_CURRENT_SITE', 'ドメイン名' );
define( 'PATH_CURRENT_SITE', '/' );
define( 'SITE_ID_CURRENT_SITE', 1 );
define( 'BLOG_ID_CURRENT_SITE', 1 );
ここでdefine( ‘SUBDOMAIN_INSTALL’, false);となっていることが重要です。
.htaccessにもコードを追記します。
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteRule .* - [E=HTTP_AUTHORIZATION:%{HTTP:Authorization}]
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ - [L]
# add a trailing slash to /wp-admin
RewriteRule ^([_0-9a-zA-Z-]+/)?wp-admin$ $1wp-admin/ [R=301,L]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} -f [OR]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} -d
RewriteRule ^ - [L]
RewriteRule ^([_0-9a-zA-Z-]+/)?(wp-(content|admin|includes).*) $2 [L]
RewriteRule ^([_0-9a-zA-Z-]+/)?(.*\.php)$ $2 [L]
RewriteRule . index.php [L]
</IfModule>
以上で、マルチサイトの環境構築が完了です。
あとは管理画面のサイトメニューから新規サイトを作成してみましょう。
マルチサイトはデーターベースを一つしか使わないので、何十個でもサイトを作ることができます。
マルチサイトにAll-in-One WP Migrationを使ってサイトデータをインポート・エクスポートする
おまけです。
All-in-One WP Migrationとプラグインの拡張機能の「All-in-One WP Migration Multisite Extension」を使うと以下のようなことができます。
インポート
マルチサイトの親からインポートします。
インポート中に子サイトを選択する場面があります。
ちなみにプラグインはインポートしたサイトだけ有効化されますが、
他は無効であるものの、すべてのサイト全体に共有されます(マルチサイトの機能)
エクスポート
サイトにチェックを入れて、エクスポートできます。
まとめ
シン・レンタルサーバー for freeをマルチサイトにした理由としてはステージング、仮サイトとして使うためです。
本番サイトとしても使えますが、マルチサイトの管理と外部に配置したメディアの管理がちょっと面倒なので、仮サイトとして運用しています。
シン・レンタルサーバー for freeを拡張して使いたい場合は、ぜひ試してみてください。