結論から言うと、SWELLに必要なPHPのバージョンは7.4以上で、選ぶなら8.3か8.4です。
SWELL自体の条件は「PHP 7.3以上」ですが、いまのWordPress(7.0以降)がPHP 7.4未満では起動しないため、実際の下限は7.4になります。
当方の検証用サイトでSWELL 2.19.0をPHP 7.4から8.5まで順に動かしたところ、7.4〜8.4ではエラーも警告も0件でした。
8.5でも表示は正常で、ログに残ったのは「非推奨」の通知1件だけでした。
最終確認日:2026年11月2日(SWELL 2.19.0、WordPress 7.1.4)
SWELLが求めるPHPとWordPressのバージョン
SWELLの必須環境が載っているのは、公式サイトの購入ページと、テーマのファイルの中の2か所です。
この2つは、WordPressのバージョンの条件が違っていました。
| 項目 | 公式サイトの購入ページ | テーマ本体の判定(2.19.0) |
|---|---|---|
| PHP | 7.3以上 | 7.3.0未満なら警告 |
| WordPress | 5.9以上(推奨:6.1〜) | 6.8未満なら警告 |
| 推奨のPHP | 記載なし | 記載なし |
購入ページの記載は、SWELLのダウンロードページの「動作必須環境」欄です。
テーマ本体のほうが新しい条件なので、WordPressは6.8以上と考えておくのが安全です。
SWELLの中では、テーマを読み込むたびに次の判定が動いています。
if ( version_compare( phpversion(), '7.3.0', '<' ) ) { … }
if ( version_compare( get_bloginfo( 'version' ), '6.8', '<' ) ) { … }条件を満たさないと、管理画面の上に赤い枠の警告が出ます。
試しに検証用サイトのWordPressを6.7.2に下げると、次の警告が出ました。

このとき、サイトの表側は普段どおりに表示されていました。
SWELLの判定は、サイトを止めるものではなく、知らせるだけのものです。
警告を見たら、放置せずにWordPressやPHPを更新してください。
実際の下限は、WordPressが決めている
PHPの下限は、SWELLよりもWordPress本体の条件のほうが厳しくなっています。
WordPressは7.0でPHP 7.2と7.3への対応をやめ、動かせるPHPの下限を7.4に上げました(WordPress公式の告知)。
| WordPress | 動かせるPHP |
|---|---|
| 6.8 | 7.2〜8.4 |
| 6.9 | 7.2〜8.5 |
| 7.0 | 7.4〜8.5 |
| 7.1 | 7.4〜8.5 |
検証用サイト(WordPress 7.1.4)をPHP 7.3で読み込ませると、WordPress自体が次のメッセージを出して止まりました。
Your server is running PHP version 7.3.33 but WordPress 7.1.4 requires at least 7.4.SWELLが求める「WordPress 6.8以上」と合わせると、PHP 7.2と7.3が使えるのはWordPress 6.8か6.9のときだけです。
WordPressを最新にしているなら、SWELLの「PHP 7.3以上」より先にWordPressの「7.4以上」に引っかかります。
どの版を選ぶか(2026年11月時点)
WordPressは公式の動作環境のページで、PHP 8.3以上を推奨しています。
開発元がPHPの各版にセキュリティの修正を出す期限は、次のとおりです。
| PHP | セキュリティ修正の期限 | SWELL 2.19.0の検証結果 | 選び方 |
|---|---|---|---|
| 8.5 | 2029年12月31日 | 動作した(非推奨の通知1件) | 選んでよいが、プラグインの対応を確かめる |
| 8.4 | 2028年12月31日 | エラー・警告0件 | おすすめ |
| 8.3 | 2027年12月31日 | エラー・警告0件 | おすすめ(WordPressの推奨の下限) |
| 8.2 | 2026年12月31日 | エラー・警告0件 | 年内に8.3以上へ上げる |
| 8.1以下 | 期限切れ | 8.1・8.0・7.4はエラー・警告0件 | 使わない |
期限の出典は、php.netのSupported Versionsと終了した版の一覧です。
PHP 8.2を使っているなら、セキュリティ修正が2026年12月31日で終わるので、年内に8.3以上へ上げておきましょう。
8.1以下で動かしているサイトは、表示に問題がなくても、見つかった弱点が直らない状態です。
SWELL 2.19.0をPHP 7.4〜8.5で動かした結果
当方の検証用サイトで、PHPの版だけを変えて、同じページを順に開きました。
| PHP | 開いたページ | 表示 | 致命的なエラー | 警告 | 非推奨の通知 |
|---|---|---|---|---|---|
| 7.4 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 0 |
| 8.0 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 0 |
| 8.1 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 0 |
| 8.2 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 0 |
| 8.3 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 0 |
| 8.4 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 0 |
| 8.5 | 5種類 | すべて正常 | 0 | 0 | 1 |
数えたのはWordPressのデバッグログで、SWELL以外のプラグインは入れていません。
8.5の1件は、SWELL本体のファイル(classes/SWELL_PARTS.php)にある古い型変換の書き方((double))への通知でした。
PHP 8.5で「(double)ではなく(float)と書く」よう求められるようになった書き方で、動作や表示は変わりません。
デバッグを有効にしていない普段のサイトなら、画面にもログにも出ないはずです。
なお、確かめたのは表側のページだけで、管理画面やブロックエディターの操作は含んでいません。
SWELLは、2.19でPHP 8.1以降のRSSブロックの通知を、2.19.1でPHP 8のときのボタン・広告の計測のエラーを直しました。
PHPを上げる前に、まずSWELLを最新にしておきましょう。
いまのPHPバージョンを確かめる方法
PHPのバージョンを確かめるだけなら、サーバーの管理画面を開かなくても、WordPressの管理画面で足ります。
ダッシュボードの「サイト情報」(SWELL)
SWELLを有効にしていると、ダッシュボードに「サイト情報」という欄が出ます。

WordPress・SWELL・PHPの3つが1か所で見られるので、いちばん手軽な方法です。
欄が見当たらないときは、画面右上の「表示オプション」で表示をオンにしてください。
サイトヘルス(テーマを問わない)
「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブを開き、「サーバー」を開くと「PHP バージョン」の行があります。

「ステータス」タブで見られるのは、いまのPHPがWordPressの推奨を満たしているかどうかの判定です。

サイトヘルスのほかの項目の直し方は、サイトヘルスの状態を改善する方法にまとめています。
PHPを上げる手順
PHPの切り替え自体は、レンタルサーバーの管理画面でドメインごとに数クリックで済みます。
失敗を防ぐのは、切り替える前の準備です。
- サイトのバックアップを取る(ファイルとデータベースの両方)
- SWELLとプラグインを最新にする
- プラグインが新しいPHPに対応しているか確かめる
- できれば検証用の環境で先に切り替えて試す
- レンタルサーバーの管理画面でPHPを切り替える
- 表側と管理画面を開いて、表示・投稿・お問い合わせフォームを確かめる
- おかしければ、元のバージョンに戻す
3番目の確認に使うのは、プラグインの配布ページにある「PHP 要件(Requires PHP)」の欄です。
たとえばContact Form 7は、6.2.4.1でPHP 8.3以上が必要になっています(2026年11月2日に配布ファイルで確認)。
PHPが条件より古いと、WordPressはそのプラグインを新しい版に更新しない仕組みです。
PHPを古いままにすると、プラグインの更新まで止まってしまいます。
検証用の環境の作り方は、ステージング環境の作り方で紹介しています。
レンタルサーバーごとの切り替え方
| サーバー | 切り替える場所 | 単位 | 公式マニュアルの注意書き |
|---|---|---|---|
| エックスサーバー | サーバーパネル →「PHP Ver.切替」→ ドメインのペンアイコン →「変更後のバージョン」→「設定する」 | ドメインごと | どの版もFastCGIとOPcacheが標準で有効 |
| シンレンタルサーバー | サーバーパネル →「PHP Ver.切替」→ ドメインのペンアイコン →「変更後のバージョン」→「設定する」 | ドメインごと | 8.3〜8.5を「Wordpress推奨バージョン」、8.2以下を「旧バージョン」と表示 |
| ConoHa WING | WING →「サイト管理」→「サイト設定」→「応用設定」→「PHP設定」→ PHPバージョンの「編集」→「保存」 | ドメインごと | .htaccessに入る「AddHandler」の行を消すと不整合が起きることがある |
| ロリポップ | ユーザー専用ページ →「サーバーの管理・設定」→「PHP設定」→ ドメインの版を選んで「変更」 | ドメインごと(一括も可) | 反映に5〜10分かかる。PHP 7.1未満から上げると元に戻せない |
公式マニュアル:エックスサーバー/シンレンタルサーバー/ConoHa WING/ロリポップ
古いPHPのまま何年も止まっているサイトは、テーマ・プラグイン・PHPを順番に上げる必要があり、手間がかかります。
自分で進めるのが不安なら、サービスのページからご相談ください。
同じサーバーに複数のサイトがあっても、ドメインが別なら1つずつ切り替えできます。
逆に、同じドメインの下の階層に置いたサイトは、まとめて切り替わる点に気をつけてください。
上げたあとにエラーや表示崩れが出たとき
まずはレンタルサーバーの管理画面で、元のPHPバージョンに戻します。
戻せばすぐ元どおりになることが多いので、原因探しはそのあとで落ち着いて進めましょう。
原因の多くは、新しいPHPに対応していないプラグインか、子テーマ・コードスニペットに書き足した古いコードです。
- 「サイトに重大なエラーがありました」と出る:エラーログで、止まったファイルとプラグイン名を確かめる
- 画面が真っ白になる:PHPのエラーで処理が止まっている。同じくエラーログを見る
- 表示が崩れるだけ:キャッシュの削除と、SWELLの設定の保存し直しを先に試す
エラーログの見方はPHPバージョン更新時に注意すべきエラーとエラーログの確認方法、表示崩れの切り分けはSWELLの表示が崩れる原因と直し方にまとめています。
WordPress全体のPHPの話(サポート期限の見方や上げ方の考え方)は、WordPressのPHPバージョンを確認する方法で詳しく書いています。
よくある質問
SWELLの推奨PHPバージョンは?
SWELLの公式サイトにあるのはPHPの「必須(7.3以上)」だけで、「推奨」の版は載っていません。
WordPressの推奨が8.3以上なので、それに合わせるのが現実的です。
PHP 8.5にしても大丈夫?
SWELL 2.19.0は、当方の検証では表側のページが問題なく表示されました。
ただし8.5は2025年11月に出たばかりの版なので、使っているプラグインが対応しているかを1つずつ確かめてから切り替えてください。
SWELLのアップデートとPHPの切り替えは、どちらが先?
SWELLとプラグインを最新にしてから、PHPを切り替えます。
新しいPHPへの対応は、テーマやプラグインのアップデートで入ることが多いからです。
SWELLの更新内容はSWELLのアップデート情報の記録で追えます。
PHPを上げたら、サイトは速くなる?
新しいPHPほど処理が速くなる傾向はありますが、体感できるほど変わるかはサイト次第です。
速さが目的なら、先に画像とキャッシュを見直すほうが効果がはっきり出ます。
遅さの原因の調べ方は、WordPressが遅い・重い原因と調べ方で実測つきで紹介しています。
まとめ
- SWELLの必須はPHP 7.3以上・WordPress 6.8以上(テーマ本体の判定)
- WordPress 7.0以降はPHP 7.4未満では動かないので、実際の下限は7.4
- 選ぶならPHP 8.3か8.4。8.2はセキュリティ修正が2026年12月31日で終わる
- SWELL 2.19.0はPHP 7.4〜8.5で表側の表示に問題なし(8.5で非推奨の通知1件)
- 上げる前にバックアップを取り、SWELLとプラグインを最新にし、Requires PHPを確かめる
PHPの切り替えや、古い環境で止まったままのサイトの更新を任せたいときは、サービスのページからご相談ください。



