All-in-One WP Migrationでバックアップの削除・作成を行ったところ、サーバー上の全サイトが約3時間にわたって504 Gateway Timeoutで接続不能になりました。
この記事では、実際に起きた障害の状況・原因の特定・試した対処法・根本的な解決策をまとめます。
起きたこと
All-in-One WP Migrationのバックアップファイルを8つ削除し、続けて最新のバックアップを新規作成したところ、操作直後からサイトにアクセスできなくなりました。

具体的な症状は以下のとおりです。
- 該当サイトだけでなく、同一サーバー上の全サイトが504 Gateway Timeoutを返す
- 管理画面(wp-admin)にもアクセスできない
- 約3時間後に自然復旧
サーバーのリソース状況
サーバーのリソースモニターを確認すると、原因が一目瞭然でした。

- CPU使用率:21時頃から約100%に張り付き、3時頃まで継続(通常時は平均9.5%)
- メモリ使用率:同じタイミングで100%に到達(通常時は平均47%程度)
レンタルサーバー側からも「現在のベーシックプランではリソースが不足しています」という警告が表示されていました。
試した対処法(効果なし)
復旧を試みて以下の操作を行いましたが、いずれも効果はありませんでした。
- プラグインの無効化:FTPやファイルマネージャーからAll-in-One WP Migrationのプラグインフォルダをリネームして無効化 → 変化なし
- PHPバージョンの変更:サーバーパネルからPHPバージョンを切り替え → 変化なし
いずれもサーバーのプロセス自体がCPU/メモリを食い尽くしている状態だったため、プラグイン単体の操作では解消できなかったと考えられます。
結局、サーバー側のプロセスが完了(またはタイムアウト)するまで約3時間待つしかないという結果になりました。
原因の分析
今回の障害の原因を整理します。
バックアップ削除が引き金になった
All-in-One WP Migrationのバックアップファイルはサイズが大きく(数百MB〜数GB)、8つの削除処理+新規バックアップの作成が同時並行的にサーバーリソースを消費したと考えられます。
とくに以下の処理がCPU・メモリを圧迫します。
- 大容量ファイルの削除に伴うディスクI/O
- バックアップ作成時のデータベースダンプ処理
- ファイル圧縮(ZIP/アーカイブ化)処理
ベーシックプランのリソース上限
共用レンタルサーバーのベーシックプランでは、1アカウントあたりのCPU・メモリに上限があります。
通常運用では問題なくても、重い処理が重なると簡単に天井に達します。
そして共用サーバーでは同一アカウントのリソースが共有されるため、1サイトの処理が暴走すると他の全サイトも巻き添えで504になります。
今後の対策
同じ事態を防ぐために、以下の対策が有効です。
1. バックアップの一括削除を避ける
大量のバックアップファイルを一度に削除せず、1〜2個ずつ時間を空けて削除する。削除と新規作成を同時に行わないことも重要です。
2. バックアップ操作はアクセスの少ない時間帯に行う
深夜帯でも他のcron処理(自動バックアップ、メール配信など)と重なる可能性があるため、サーバー負荷が低いことを確認してから操作する。
3. 不要なバックアップは日常的に整理する
溜め込んでから一気に削除するのではなく、バックアップ作成のたびに古いものを1つ削除するルーティンにする。
4. サーバープランの見直し
サーバー側が推奨する上位プラン(プレミアムなど)への変更を検討する。とくに複数サイトを運用している場合、ベーシックプランでは日常的にギリギリの可能性があります。
5. バックアッププラグインの見直し
All-in-One WP Migrationはサイト移行には便利ですが、定期バックアップ用途にはサーバー負荷の低い代替プラグインを検討するのも手です。
- UpdraftPlus:バックアップの分割処理に対応しており、サーバー負荷が比較的低い
- BackWPup:外部ストレージ(Dropbox、S3など)への直接バックアップに対応
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | All-in-One WP Migrationのバックアップ8個削除+新規作成でCPU/メモリ100% |
| 影響 | 同一サーバーの全サイトが約3時間 504 Gateway Timeout |
| 効果なし | プラグイン無効化、PHPバージョン変更 |
| 復旧 | サーバープロセスの自然終了を待つ(約3時間) |
| 対策 | バックアップの一括操作を避ける・プラン見直し・プラグイン変更の検討 |
バックアップは「安心のための操作」のはずが、やり方を間違えるとサイト全体をダウンさせるリスクがあります。
共用サーバーでは特に、リソースを意識した慎重な操作を心がけましょう。


