変更前に退避するもの
この手順は通常の投稿編集と異なり、WordPress全体の構成を変更します。
データベース、WordPressファイル、wp-config.php、.htaccessを同じ時点でバックアップし、複製環境で復元できることを確認します。
2026年10月21日時点のサービス名は「シンフリーサーバー」です。公式機能一覧で、無料プランのディスク10GB・MySQL5個・データベース容量500MBを確認できます。ただし、この仕様表だけでマルチサイトの構築・動作を保証するものではありません。契約先の利用条件も確認してください。
本記事は無料サーバーでサブディレクトリ型のWordPressマルチサイトを作った記録です。
以下は当時利用した無料サーバーでの作業記録です。
しかし以下の2つの制限が気になります。
- MySQL(データベース)が 5個まで
- サーバーの容量が10GBまで
容量とデータベース数だけで用途への適合は判断できません。負荷、利用条件、復旧方法、必要な機能も確認します。
まずはデータベースを使い回しができるか?試してみました。
当時の自動インストールでは、既存データ入りのデータベースを指定すると次の案内が表示されました。これは自動インストール機能の制限であり、WordPress全般でデータベースを共有できないという意味ではありません。
データベースの使い回しといえば、WordPressのマルチサイトです。
マルチサイトは1つのデータベース内で複数サイトを管理しますが、容量や負荷の制限がなくなるわけではありません。
そして容量問題ですが、使用容量の内訳はサイトごとに異なります。
画像の外部参照でこのサーバーの使用量を減らせる場合はあります。ただし、参照先の継続配信と画像の利用権限が必要で、元の画像が消えると表示できなくなります。
このやり方は以下の記事が参考になります。

以下では当時の構築手順を示します。現在のサービスで同じ操作を再実行した記録ではありません。
サブディレクトリ型マルチサイトの構築手順(過去の作業例)
変更前に通常のサイト表示とパーマリンクの動作を確認します。公式手順では有効なプラグインをすべて停止し、ネットワーク作成後に再有効化します。稼働中サイトへの影響があるため、複製環境で対応状況を確認してから作業してください。
FTPを使って、WordPressのデータにアクセスしましょう。
WordPressの設置場所にあるwp-config.phpを取得し、次のPHP設定を追加します。設置場所がサブディレクトリの場合、ファイルはpublic_html直下とは限りません。
追加位置は、設定編集終了を示すコメントより前です。既存のWP_ALLOW_MULTISITEがないか確認し、同じ定数を重複定義しないでください。
define('WP_ALLOW_MULTISITE', true);サイトの管理画面からツール>サイトネットワークの設置というメニューを選択します。
そして以下の情報を入力しましょう。
- サイトネットワーク名
- サイトネットワーク管理者のメールアドレス
先ほどの情報を入力後、2箇所のコード変更について記載されている情報に画面が変わります。
一つはwp-config.phpに追加するコード。
最初に追加したコードの下に追記しましょう。
ここには「サイトネットワークの設置」画面に表示された、この環境専用のコードを使用します。
サブディレクトリ型として生成された設定では、SUBDOMAIN_INSTALLがfalseです。別の方式で生成されたコードの定数だけを変更してはいけません。
.htaccessは既存のWordPressルールを設置画面のルールへ置き換えます。重複して追記しません。
ここには「サイトネットワークの設置」画面に表示された、この環境専用のコードを使用します。
保存後に再ログインし、親サイトと子サイトの表示・管理画面を確認します。
あとは管理画面のサイトメニューから新規サイトを作成してみましょう。
マルチサイトはデーターベースを一つしか使わないので、サイト数を増やすほど容量や処理負荷も増えるため、ホスティング側の制限を確認します。

マルチサイトにAll-in-One WP Migrationを使ってサイトデータをインポート・エクスポートする
おまけです。
All-in-One WP Migrationとプラグインの拡張機能の「All-in-One WP Migration Multisite Extension」を使うと以下のようなことができます。
インポート
ServMask公式の拡張機能ガイドに沿って、サイトネットワーク管理画面から操作します。通常の親サイトの投稿管理画面とは区別してください。
ネットワーク全体の復元と、子サイト単位の取り込みは上書き範囲が異なります。全体のバックアップを取り、ファイルの対象と取り込み先URLを確認してください。既存の子サイトURLを指定すると、その子サイトが上書きされます。
プラグインのファイルはネットワーク内で共有されます。インポート後は対象サイトとネットワーク全体の有効化状態を確認してください。
ネットワークで有効化されたプラグインは他のサイトにも関わります。対象外サイトの表示・管理画面にも変更の影響がないか確認します。
エクスポート
サイトにチェックを入れて、エクスポートできます。
まとめ
シン・レンタルサーバー for freeをマルチサイトにした理由としてはステージング、仮サイトとして使うためです。
この構成は当時の仮サイト用途で採用しました。本番用途への適合は、現在の提供条件・負荷・バックアップと復旧体制を確認して判断してください。
試す場合は複製環境を用意し、サイト追加と復元まで確認してから運用を判断します。
この記事で紹介しているコードは、GitHubのMOTOKI-LLC/WAZA-codeにもまとめています。
サイトを追加した後の確認と復旧
子サイトのトップ・投稿URL・管理画面・画像アップロード・ログインを確認します。
サブディレクトリ型が設置画面で選べない場合、定数だけを変更して強制しないでください。
設置パスやWebサーバー構成によって設定は変わり、Nginxでは.htaccessの手順をそのまま使用できません。
失敗時は構成変更前のデータベースとファイルを組として復元します。定数の削除だけを復旧完了としません。
現在の契約先での新規マルチサイト構築と移行拡張機能の実行は未検証です。
よくある質問:シン・レンタルサーバー for freeでマルチサイトを作成するとき
マルチサイトを作る前に、何を退避しておきますか?
この手順は通常の投稿編集と異なり、WordPress全体の構成を変更します。データベース、WordPressファイル、wp-config.php、.htaccessを同じ時点でバックアップし、複製環境で復元できることを確認します。
シン・レンタルサーバー for freeで、マルチサイトは今も使えますか?
以下は当時利用した無料サーバーでの作業記録で、現行の提供条件とマルチサイト利用可否は契約先で確認するとしています。現在の契約先での新規マルチサイト構築と移行拡張機能の実行は未検証です。最新は公式で確認してください。
なぜマルチサイトにしたのですか?
当時はステージング・仮サイト用途で、1つのデータベースに複数サイトをまとめるために採用しました。データベース容量や負荷の上限がなくなる仕組みではなく、本番への適合は別途判断が必要です。
マルチサイトにすれば、容量や負荷の制限はなくなりますか?
なくなりません。マルチサイトは1つのデータベース内で複数サイトを管理しますが、容量や負荷の制限がなくなるわけではありません。サイト数を増やすほど容量や処理負荷も増えるため、ホスティング側の制限を確認します。
wp-config.phpや.htaccessは、どう変更しますか?
「サイトネットワークの設置」画面に表示された、この環境専用のコードを使用します。.htaccessは既存のWordPressルールを設置画面のルールへ置き換え、重複して追記しません。今回はサブディレクトリ型を設定していて、SUBDOMAIN_INSTALLがfalseになっていることが重要です。
サブディレクトリ型が選べないときは、どうしますか?
サブディレクトリ型が設置画面で選べない場合、定数だけを変更して強制しないとしています。設置パスやWebサーバー構成によって設定は変わり、Nginxでは.htaccessの手順をそのまま使用できません。
サイトを追加したあと、何を確認しますか?
子サイトのトップ・投稿URL・管理画面・画像アップロード・ログインを確認します。保存後に再ログインし、親サイトと子サイトの表示・管理画面も確認します。
失敗したときは、どう戻しますか?
失敗時は構成変更前のデータベースとファイルを組として復元します。定数の削除だけを復旧完了としません。



