政治家のオフィシャルサイトは、他の業種のサイトと決定的に違う点があります。
選挙期間という区切りがあることです。
普段は活動を伝える場として使い、選挙が近づくと役割が変わります。
この切り替えを想定しないまま作ると、いちばん人が来る時期に更新できないサイトができあがります。
この記事では、規模別のページ構成を示したうえで、選挙期間を見越した設計の考え方をまとめます。
この記事で分かること
- 規模別のディレクトリ構成(5〜10ページ/10〜50ページ/50ページ以上)
- 選挙期間中に触るページと、触らないページの分け方
- 連絡先の掲載と、更新担当を決めておく理由
- 後から増やしても崩れない構成の作り方
構成を決める前に、更新する人を決める
政治家サイトで最も多い失敗は、公開したあと更新が止まることです。
活動報告が半年前で止まっているサイトは、更新していないこと自体が伝わってしまいます。
そのため、ページ構成を決める前に次の3つを決めてください。
- 誰が更新するか
本人か、事務所のスタッフか、外部に任せるか。 - どのくらいの頻度で更新できるか
週1回なのか、月1回なのか。 - 選挙期間中に更新できる体制があるか
いちばん忙しい時期に、誰が手を動かすのか。
週1回しか更新できないのに、日々の活動を載せる欄を作っても埋まりません。
更新できる量に合わせて、ページの数を決めてください。
小規模|5〜10ページ
はじめて作る場合や、更新に人手を割けない場合の構成です。
/ トップページ ├─ about/ プロフィール・経歴 ├─ policy/ 政策・理念 ├─ activity/ 活動報告 ├─ news/ お知らせ └─ contact/ お問い合わせ
| ページ | 書くこと | 更新の頻度 |
|---|---|---|
| about/ | 生年・出身・経歴・現職・所属 | 年に数回 |
| policy/ | 重点政策を3〜5本。それぞれ現状と、やること | 年に数回 |
| activity/ | 視察・会合・質問など、日付入りで記録 | 週1回〜 |
| news/ | 日程の告知、報道された内容 | 不定期 |
| contact/ | 連絡先と、受け付けている相談の種類 | 変更時のみ |
この規模なら、階層は1段で足ります。
すべてのページに2回のクリックで届く状態を保ってください。
中規模|10〜50ページ
数年運用して情報が増えてきた段階です。
1つのページに詰め込まず、分けはじめる時期になります。
/ トップページ ├─ about/ │ ├─ profile/ プロフィール │ └─ history/ これまでの活動歴 ├─ policy/ │ ├─ local/ 地域の政策 │ └─ national/ 国政の政策 ├─ activity/ │ ├─ report/ 活動報告 │ └─ speech/ 議会での発言・質問 ├─ media/ 報道・掲載 ├─ news/ お知らせ └─ contact/ お問い合わせ
政策を local/ と national/ に分けるのは、読み手が違うためです。
地域の課題を知りたい人と、党の方針を知りたい人では、探している内容が異なります。
議会での発言は speech/ にまとめてください。
議事録は公開されていますが、読みにくい形式のままです。
要点を自分の言葉で書き直したページは、他では読めない情報になります。
大規模|50ページ以上
後援会や支援者向けの領域が加わる規模です。
/ ├─ about/ ├─ policy/ │ └─ 政策ごとに1ページ ├─ activity/ ├─ media/ ├─ news/ ├─ support/ 後援会の案内・入会 ├─ faq/ よくある質問 └─ contact/
この規模になると、政策は1本ずつ独立したページにしてください。
「子育て支援について」で検索した人が、その1ページだけを読んで理解できる状態が目標です。
選挙期間を見越した設計
ここが政治家サイトの特殊なところです。
公示・告示から投票日までの期間は、サイトの扱いが平常時と変わります。
設計の段階で、更新するページと、触らないページを分けておいてください。
| 区分 | ページ | 設計上の扱い |
|---|---|---|
| 常時使う | about / policy / media | 選挙期間中は基本的に手を入れない。事前に整えておく |
| 期間中に動かす | news / activity | 誰でも投稿できるよう、操作を単純にしておく |
| 期間限定 | 特設ページ | 独立した階層に置き、終了後にまとめて下げられるようにする |
特設ページを既存の階層に混ぜて作ると、選挙が終わったあとに消し忘れます。
期間限定のものは、最初から分けて置いてください。
なお、インターネットを使った選挙運動には、期間・手段・表示に関する定めがあります。
ウェブサイトやSNSで発信する場合の連絡先の表示、電子メールの扱い、投票日当日の扱いなどは、公示・告示の前に、所管の選挙管理委員会と総務省の案内で確認してください。
制度は改正されることがあり、選挙の種類によっても異なります。
連絡先の置き方
問い合わせ先は、フォームだけにしないでください。
高齢の支援者からは電話が主になります。
- 事務所の所在地と電話番号
- 受付の時間帯
- 問い合わせフォーム
- 受け付けている相談の種類と、受け付けていないもの
最後の1つを書いておくと、対応できない相談が減ります。
事務所の負担に直結する部分です。
よくある失敗
- 活動報告が止まる
更新できる頻度に対して、欄を作りすぎている。 - 政策が抽象的
「安心して暮らせる街へ」だけでは判断できない。現状の数字と、やることを書く。 - 選挙のたびに作り直す
ドメインを変えると、それまでの蓄積が引き継がれない。 - 更新できる人が事務所にいない
制作会社に依頼しないと1文字も直せない状態は、期間中に困る。 - 写真が古い
プロフィール写真は、任期ごとに撮り直す。
費用と期間
規模別の相場と料金形態は、別の記事にまとめています。
→ 政治家向けオフィシャルサイトの制作費用|規模別の相場と料金形態
公示日から逆算して、余裕をもって着手してください。
原稿と写真の準備に時間がかかるためです。
→ ホームページの原稿・写真素材の準備|足りないときの型と、撮影の進め方
→ ホームページ制作の流れと期間の目安
よくある質問
- 選挙のたびに作り直したほうがよいですか。
-
作り直す必要はありません。
同じドメインで続けたほうが、これまでの内容が検索で見つかる状態を保てます。
選挙ごとの特設ページを、独立した階層に足す形が扱いやすいです。 - SNSがあればサイトは要りませんか。
-
役割が違います。
SNSは流れていく発信で、サイトは調べに来た人が読む場所です。
経歴や政策のように、あとから確認される内容はサイトに置いてください。 - 政策は何本くらい載せますか。
-
小規模なら3〜5本に絞ってください。
数を増やすより、1本ごとに現状の数字と、やることが書いてあるほうが読まれます。 - 自分で更新できるようにしたいのですが。
-
お知らせと活動報告だけ、自分で更新できる形にするのが現実的です。
全ページを自由に編集できる状態にすると、崩したときに戻せなくなります。
触る範囲を決めて依頼してください。
まとめ
- ページ構成の前に、誰がどの頻度で更新するかを決める
- 小規模は1階層・6ページで足りる
- 選挙期間中に触るページと触らないページを分けて設計する
- 特設ページは独立した階層に置き、あとで下げられるようにする
- インターネットを使う選挙運動の定めは、公示前に選挙管理委員会で確認する
構成そのものより、公開したあと更新が続くかどうかで差がつきます。
手が回る範囲で作ってください。
この記事を書いている会社
MOTOKI合同会社(埼玉県所沢市)は、WordPressに特化したホームページ制作会社です。
- ホームページ制作実績 54件
- WordPressテーマ「SWELL」での構築 48サイト
- この記事のディレクトリ構成をそのまま持ち込んでの見積もり相談
- 事務所の方が自分で更新できる範囲の設計
- いま検討している他社の見積もりが妥当かどうかの確認
相談は無料です。
他社からも相見積もりを取ったうえでご判断ください。

