WordPress 5.0以降、標準エディタは「クラシックエディタ」から「ブロックエディタ(Gutenberg)」へと移行しました。
しかし、長年クラシックエディタを使ってきた方にとって、ブロックエディタ対応のテーマへ切り替えるのは簡単ではありません。
この記事では、クラシックエディタ前提のテーマから、ブロックエディタ対応テーマへ移行する際に注意すべきポイントを詳しく解説します。

1. テーマ独自の機能の移植
旧テーマで使っていたウィジェットやカスタム関数などの独自機能は、新テーマに自動では引き継がれません。
特に以下のような機能は要確認です。
- functions.php 内の独自カスタマイズ
- ウィジェット領域の構造
2. テーマ独自ショートコードの変換
クラシックエディタで多用されていた [shortcode]
は、新しいテーマでは不要または非対応になることがあります。ブロックエディタでは同様の機能が「ブロック」として用意されているケースが多いです。
また差し替えは記事数が多い場合は、コードを使って文字置換する必要もでてきます。
3. プラグインとテーマ機能の重複に注意
新しいテーマには、スライダー・カラム・タブなどのデザイン機能が内蔵されていることが多く、既存のプラグインと機能が競合することがあります。
対策:
- 機能が重複していないかチェック
- どちらか一方を無効化して整理
- CSSの競合を避けるため、テーマとプラグインの読み込み順やスタイル指定も見直す
4. クラシックブロックの変換
クラシックエディタで作成された記事は、ブロックエディタでは「クラシックブロック」として表示されます。これは編集可能ですが、表示上の問題やマークアップのズレが発生することも。
対策:一括変換はリスクが高いため、記事ごとに「ブロックに変換」→レイアウト確認→修正の手順で対応しましょう。
5. 見た目(デザイン)の修正
ブロックエディタ対応テーマでは、HTML構造やCSSクラスが大きく異なるため、デザインが大きく変わる可能性があります。
- ボタン・見出し・カラムが崩れる
- サイドバーやフッターウィジェットの再配置が必要になることも
対策:エディタ上の見た目と、フロント側の表示が一致しているかを確認しながら、CSSや設定を調整しましょう。
補足:移行時に見落としがちな注意点
- ウィジェットエリアの構造変化(ブロックウィジェット対応かどうか)
- FSE(フルサイト編集)対応テーマの場合のテンプレート構造の違い
- ACF(Advanced Custom Fields)などの互換性
一番作業に時間がかかるのが、記事の見た目の修正です。
まとめ│差分が発生することを意識すること
基本的には複製した仮サイトを作成して、そこで移植作業をいたします。
また数百記事ある場合は完璧に修正するのはとても時間がかかるので注意しましょう。
もし新規記事を現行サイトで更新してしまうと差分が発生して、把握や更新が大変になります。
ですので2週間はサイトを新規追加はしないといった方針で、移植に集中。
本番サイト反映後、微調整するのがよいでしょう。