Adobe ExtendScript Toolkit(ESTK)の基本的な使い方と覚えておきたいメモ

Adobe製品にスクリプトを実行するための専用ツール「ExtendScript Toolkit(ESTK)」について、基本的な使い方やよく使う記述をまとめました。

これからExtendScriptを学びたい方や、ちょっとした自動化を試してみたいデザイナーの方におすすめの記事です。

目次

ExtendScript Toolkit(ESTK)とは?

ExtendScript Toolkit(ESTK) は、Adobe製品に対してスクリプトを実行するためのエディタ兼デバッグツールです。

主な特徴

  • JavaScript(ES3仕様)をベースにしたExtendScript言語を使用
  • Adobe製品の操作自動化が可能
  • デバッグ機能やコンソール、変数の確認ができるパネル付き

※注意:現在のJavaScript(ES6以降)とは異なり、古い仕様のため、現代的な記述は使えないことがあります。

ESTKでスクリプトを実行できるAdobeアプリ一覧

プルダウンで選択できるアプリの一部を紹介します:

  • Adobe Photoshop
  • Adobe Illustrator
  • Adobe InDesign
  • Adobe After Effects
  • Adobe Premiere Pro
  • Adobe Audition
  • Adobe Media Encoder
  • Adobe Bridge
  • Adobe Encore など

ExtendScript Toolkitの学習におすすめの書籍

以下の2冊を読めば、ESTKの基礎はバッチリです。

ExtendScript Toolkitのダウンロード方法

Adobe製品にスクリプトを実行するには、ESTKを使うのがもっとも効率的です。以下のGitHubページから入手できます:

ExtendScript Toolkitの各パネルの説明

パネル名説明
エディタスクリプトを書く場所
JavaScriptコンソール$.writeln() などの出力が表示される
データブラウザブレークポイントで一時停止中の変数確認が可能。表示が多い場合は環境設定でチェックを外すと見やすくなります
オブジェクトモデルビューアヘルプから起動できる、クラスやメソッドの構造確認に便利なツール

よく使うExtendScriptの記述

alert(ダイアログ表示)

alert("Hello World!");  //ダイアログ表示

writeln(コンソール出力)

$.writeln(hoge);

bp(ブレークポイント)

$.bp();

または、エディタ左側の行番号をクリックして赤丸を表示させることでも可能です。

target(特定のアプリバージョンを指定)

#target photoshop-110       // Adobe Photoshop CC 2017

よく使う記述を関数化して汎用的に使う方法

例えば writeln() を省略して w() で使えるように関数化しておくと便利です。

function w(message) {
    $.writeln(message);
}

このコードを common.jsx として保存し、以下のように読み込めばどのスクリプトでも使えるようになります。

#include "C:/Users/min/Desktop/common.jsx";
w('テスト');

まとめ

ExtendScript Toolkit(ESTK)は、Adobe製品を自動化したい人にとって非常に便利なツールです。
プログラミングの知識がなくても、調べながら手を動かすことで簡単なツールなら誰でも作れるようになります。

筆者自身、デザイナーという立場からコードを学び始めました。業務ではエンジニアと関わることも多いため、コードを理解することは大きなメリットになります。

これからも時間を見つけて、自分で思いついたツールを少しずつ自作していきたいと思います。

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